ヤマハ「TRACER9 GT+」はアダプティブクルコンがスゴい「バイクでのツーリング」がもっと楽になる
バイクならではの制御を加えたACC
2023年のバイク市場を占う上で重要なモデルが多数出展されたイタリア・ミラノでのEICMA(国際モーターサイクルショー)2022。ヤマハはACC(アダプティブクルーズコントロール)を搭載した「TRACER9 GT+」を発表しました。
前走車に追従して走るACCは、4輪の世界では一般的な装備となりつつありますが、バイクの世界で市販されたのは最近のこと。先行していたのは輸入車ですが、ここへきて国産メーカーのヤマハからも登場しました。しかも、バイクならではの制御機構も盛り込まれています。

「TRACER9 GT」は、ヤマハの人気モデルである3気筒マシン「MT-09」をベースとしたツーリングモデル。それにミリ波レーダーを装備し、ACC機能を実現したのが「TRACER9 GT+」です。
このモデルでユニークなのは“レーダー連携UBS(ユニファイドブレーキシステム)”を採用している点。この機構は、前走車との車間に対してライダーのブレーキ入力が不足している場合、前後配分を調整しながら自動でブレーキ力をアシストするものです。
2輪車へのACC導入が遅れていたのは、4輪車と異なり、ブレーキをかけた際にライダーがバランスを取らないと転倒してしまう恐れがあるからです。そのため、自動でブレーキをかける際に前後の制動力配分を調整し、車体姿勢をできるだけ崩さないようにするのが“レーダー連携UBS”。この機構がバイクに搭載されるのは世界初のことです。
「TRACER9 GT+」では、さらに電子制御サスペンションも連動させ、ライダーに負担の少ないフィーリングを実現しています。ヤマハ発動機の日高祥博社長は、同社の安全技術発明会の場で「このフィーリングをライダーに違和感のないレベルまでつくり込めたことで採用を決めた」と語り、ACCの採用には2輪車ならではの配慮が必要だったことを感じさせました。
●ツーリングに適した装備も充実
ヤマハのツーリングカテゴリーにおけるフラッグシップに位置づけられる「TRACER9 GT+」だけに、そのほかの装備も充実しています。
加減速時にシフトアップ&ダウンの双方に対応する第3世代のクイックシフターや、7インチの高輝度TFTメーターを装備。メーターは、スマートフォンとの接続によりナビゲーション機能も使用可能です。ガーミンのナビゲーションに対応しており、ツーリングでの快適性をさらに高めています。
6軸の“IMU(Inertial Measurement Unit)”を装備し、バンク角を反映したトラクションコントロールシステムや、旋回性能をサポートするスライドコントロールシステムも搭載。
さらに、10段階調整式のスクリーン、グリップヒーター、サイドケース、センタースタンドなど、ツーリングに適した装備も従来モデルから継承しています。
発売は、欧州が2023年5月、日本は2023年夏以降を予定。ツーリング好きのライダーには気になる新型といえるでしょう。
●製品仕様(欧州仕様)
・サイズ:2175×885×1430〜1470mm
・シート高:820〜835mm
・重量:223kg(装備)
・エンジン:890cc水冷並列3気筒DOHC4バルブ
・最高出力:119ps/1万rpm
・最大トルク:93Nm/7000rpm
VAGUEからのオススメ
“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】