高級SUV「レンジローバースポーツ」が日本でヒットしそうな理由とは? 本家と異なる新型の魅力を考える
ディーゼルであることを忘れる抜群の静粛性
今回試乗したのは、先述したアニマルフリーのインテリアパッケージとなる「ダイナミック HSE」。風合いはレクサスの“L-TEX”などと相違なく、セミアニリン調のなめらかな肌触りでシボやテカリなどの質感もリアルレザーと大差なく感じられる。スピーカーのサランネットを兼ねるように配されたテキスタイルドアトリムや、ポリウレタン的なタッチのダッシュアッパーなど、モダンさの演出はさすがにうならされるところがある。

走り始めてすぐに気づくのは、ディーゼルらしからぬ静粛性の高さだ。以前からインジニウム系の直6ディーゼルはイニシャルのメカノイズが小さい印象はあったが、遮音にも相当気づかわれていると見えて、ディーゼルらしいガラガラ的なノイズはほぼ封じ込まれている。
1500回転以下からでもグイグイと力強く加速が立ち上がる辺りはISGのモーターアシストが奏功しているのだろう。加速時のサウンドはさながらV8のような着色感もあるが、なめらかな回転フィールはやはり直6ならではのもの。トップエンドは4500回転辺りで打ち止めとなるが、中間域の力感は十分にスポーティさが感じられる。
パワートレインの質感はレンジローバーと大差を感じない一方で、明確に違いが見てとれるのは乗り味だ。ハンドリング系オプションを搭載しない状態でも操舵ゲインの立ち上がりは早く、コーナリング時のロールもしっかり抑えられている。平時のバウンジングの収束もすっきりしていて、全体的に清涼感の高いキャラクターだ。
その分、低速域では凹凸超えなどで時折、硬さを感じることもある。ビロードのじゅうたんでも敷き詰めたようにあらゆる路面をまろやかに踏んでいくレンジローバーに対すれば、やはりレンジローバー スポーツのタッチはドライだ。速度域が上がればその差が徐々に縮まっていくところに共通した出自も感じられるが、スポーツというコンセプトは始終明確に感じさせる。
前型の世代よりもレンジローバーとのつくり分けが確実に巧妙化しているところに、新型レンジローバー スポーツの進化のほどがうかがえた。コスパ云々をいうレベルのクルマでもないが、同級の他銘柄に対しても競争力は非常に高いと思う。
●LAND ROVER RANGE ROVER SPORT DYNAMIC HSE
ランドローバー レンジローバー スポーツ ダイナミック HSE
・車両価格(消費税込):1296万円
・全長:4960mm
・全幅:2005mm
・全高:1820mm
・ホイールベース:2995mm
・車両重量:2450kg
・エンジン形式:直列6気筒DOHCディーゼルターボ
・排気量:2993cc
・変速機:8速AT
・エンジン最高出力:300ps/4000rpm
・エンジン最大トルク:650Nm/1500〜2500rpm
・モーター最高出力:17.7ps/900rpm
・モーター最大トルク:42Nm/2000rpm
・駆動方式:4WD
・サスペンション:(前)ダブルウイッシュボーン式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ディスク、(後)ディスク
・タイヤ:(前)285/45R22、(後)285/45R22
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