EV販売台数世界一のBYD 日本展開第2弾は大本命のコンパクトモデル! 新型「ドルフィン」は走ってどう?
「スタンダード」と「ロングレンジ」の2グレード展開
BYDジャパンは2023年8月末、この秋に発売を予定する新型バッテリーEV(BEV)「DOLPHIN(ドルフィン)」の公道試乗会を横浜市で実施しました。
同社は同年1月にSUV型のBEV「ATTO3(アットスリー)」を発売しており、ドルフィンはそれに続く第二弾となるモデル。今回はそのドルフィンの試乗レポートをお届けします。

BYDジャパンは2022年7月、BEVである「ATTO3「DOLPHIN」「SEAL」の3車種を2023年中までに日本市場に投入する計画を発表しました。
すでにATTO3は販売が開始され、8月末までに約700台が販売されたということです。BYDジャパンはこれについて「まぁまぁのすべり出し」としていますが、その発言の裏には「もっといけるはず」との思いも見え隠れします。つまり、ベーシックモデルのドルフィンには、そんなBYDブランドを拡販する重要な役割が課せられていると言っていいと思います。
その新型ドルフィンのボディサイズは全長4290mm×全幅1770mm×全高1550mmで、BセグとCセグの中間に位置付けられます。
ATTO3と同じ、EV専用「e-Platform3.0」を採用し、バッテリーには安全性が高いことで知られるリン酸鉄系リチウムイオン電池を使う「ブレードバッテリー」としました。
その新型ドルフィンはエントリーグレードとなる「スタンダード」と、より上級な装備を搭載した「ロングレンジ」の2グレード構成となっています。
ロングレンジで最大のポイントとなるのが、パワートレーン系に大容量バッテリーと高出力モーター組み合わせていることです。
58.56kWhとしたバッテリー容量は、一充電で476㎞もの航続距離を可能にし、組み合わせるモーターも最大出力150kW(204馬力)・最大トルク310Nmというハイパワータイプ。
これがスタンダードになるとバッテリー容量は44.9kWhにとどまり、一充電あたりの走行距離は400km。モーター出力も最大70kW(95馬力)・最大トルク180Nmと、その差はスペックの上からも明らかです。
実際の試乗でもその差は歴然でした。走行モードを「スポーツ」にしてアクセルを踏み込むと、車重が1680kgもあるとは思えない圧倒的な加速力で目標の速度域に到達。走行モードを「エコ」に切り替えたとしても十分な加速力を実感することができたのです。
一方で回生ブレーキは2段階を用意しますが、ATTO3と同様、ワンペダルで走れるほど強くはありません。ただ、スポーツモードにするとやや減速感が強くなるので、峠道を走る時にはより楽に走れるのではないかと思いました。
では、スタンダードではどうでしょう。絶対的なパワーは決して不足している印象はありませんが、やはりロングレンジのパワーを体験してしまうと物足りなさは否定できません。高速道を走り機会が多いなら、迷うことなくロングレンジを選ぶことをオススメしたいところです。
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