レクサスにランボルギーニ、ポルシェ…なぜ高級車ブランドが「船」を手がける? クルマとボートに共通するものとは?
超富裕層のニーズを満たすことができる可能性
ただ、超富裕層のなかには「さらに高額になってもかまわないので、より特別な1台がほしい」という人も少なくありません。
しかし、自動車という枠組みで考えているかぎり、これ以上のプライスタグを付けることはもはや困難なほど、技術が成熟しきってしまっているのも事実です。

端的に言えば、これ以上高価なクルマはつくれなくなりつつあります。
一方、高級船舶は数億円から数十億円、さらにはそれ以上の価格のものも存在する世界です。
実際、LY650は標準仕様で約4億5000万円と、「LM」や「LS」といったレクサスの高級車とは比較にならない価格です。また、カスタマイズによってその価格はさらに上昇します。
つまり、高級自動車ブランドの名を冠した高級船舶を提供すれば、超富裕層のニーズを満たすことができるかもしれない、というわけです。
また、高級船舶メーカーにとっても、高級自動車ブランドとタッグを組むメリットは少なくありません。
そのひとつが、知名度の向上です。
高級船舶メーカーのほとんどは限られた超富裕層だけをターゲットにしてきたことから、一般の人々はもちろん、富裕層に対してさえあまり知られていないという課題がありました。
たとえば、AM37を共同開発したクインテッセンス・ヨットや、ランボルギーニとコラボレーションしているテクノマール、あるいはアジムットやフェレッティといった高級船舶メーカーは、いずれもその世界ではよく知られた存在ではあるものの、一般的な認知度という意味では高級自動車ブランドの比ではありません。
もちろん、高級自動車ブランドのクルマを実際に購入できる人はわずかです。ただ、多くの人々に知られているからこそ「あこがれ」の対象となり、ブランド価値の向上へと繋がっていきます。
一方、そもそもその存在を知られていなければ、「あこがれ」の対象となることはありません。その点において、高級船舶メーカーが高級自動車ブランドとコラボレーションすることは大きなメリットになると考えられます。
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さらにいえば、高級車と高級船舶はハードウェアとしての共通点が多いという特徴もあります。
心臓部であるエンジンをはじめ、空力性能やボディ剛性、内装の質感と機能性、そしてデザインなど、両者のノウハウを活かせる場面は少なくありません。
さらに、近年では高級船舶にも電動化の波が押し寄せているという点も、高級車と共通しています。
このように、さまざまな面で両者が手を取り合うのは理にかなっていると言えそうです。
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