レクサスにランボルギーニ、ポルシェ…なぜ高級車ブランドが「船」を手がける? クルマとボートに共通するものとは?
高級車と高級船舶のコラボレーションの背景にあるもの
近年、高級車ブランドがパワーボートやクルーザーといった高級船舶を発表するケースが相次いでいます。

たとえば、2016年にはアストンマーティンが「AM37」を、2020年にはランボルギーニが「テクノマール フォー ランボルギーニ 63」というパワーボートをそれぞれ発表しています。
どちらも、アストンマーティンやランボルギーニのイメージを色濃く反映しており、そのパフォーマンスも圧倒的なものとなっています。
また、2019年にはレクサスが「LY650」と呼ばれるクルーザーを発表しています。「65フィートクラスのラグジュアリー・ヨット」に由来するというその名のとおり、LY650は非常に質感の高い内外装を持つことが大きな特徴です。
そのほか、コンセプトモデルやコラボレーションモデルも含めれば、さらに多くの高級車ブランドの名前を冠したパワーボートやクルーザーが存在しています。
この背景には、超富裕層が近年増加傾向にあることが大きく関係しているようです。
「ワールド・ウェルス・レポート 2023」によれば、3000万ドル(約45億円)以上の資産を有する超富裕層は、2010年時点では全世界で約10万1000人であったのに対し、2022年には約21万人へと倍増していると言います。
超富裕層の増加にともない、高級自動車メーカーではメーカーはそうした人々をターゲットにした超高級車をリリースしてきました。
「ハイパーカー」などと呼ばれることもあるこれらの超高級車の価格は、数億円にもおよぶことはめずらしくありません。また、そのほとんどがごくわずかな台数しか生産されないことから、非常に希少な存在でもあります。
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