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6年ぶりの大進化! 新型「ミニ・カントリーマン」の気になる実力とは? 「ミニ史上最大の車体」で居住性アップ!! 快活な走りは“ミニらしさ”満点

広い後席と荷室は拡大されたボディによる恩恵

 2010年の登場以来、「ミニ・カントリーマン」はファーストカーたり得る居住性や積載力を備えたSUV調のミニとして、多くの支持を得てきました。

 2024年登場の新型は3代目となりますが、日本ではまず車名がちょっとしたニュースです。

プラットフォームもパワートレインも内外装デザインも一新され、使い勝手や走り味が格段に進化した新型「ミニ・カントリーマン」
プラットフォームもパワートレインも内外装デザインも一新され、使い勝手や走り味が格段に進化した新型「ミニ・カントリーマン」

 商標の関係で、過去2代にわたって「ミニ・クロスオーバー」を名乗っていたわけですが、今回、BMWにその商標が譲渡されたことで、正式に他国と同じ「カントリーマン」を名乗ることができるようになりました。

 プラットフォームやメカニズムの多くをBMWの「X1」や「X2」と共用しているのは2代目と同じ。それもあって、新型「カントリーマン」の車格はひと回り大きくなっています。

 前型より意識的に角張らせたデザインも相まって、存在感はかなりご立派。「もはやミニじゃないだろう」のツッコミも聞こえてくるかのようです。

 でもその分、室内は確実に広くなっています。特に感じるのはホイールベースの延伸分がリアシートのレッグスペースに活かされていることで、181cmの筆者(渡辺敏史)がドラポジを合わせた上で後席に座っても、ヒザ回りにまずまず余裕を感じるほど。そして背後のラゲッジスペースも、505リットルの容量を確保しています。

 プレミアム系CセグメントのSUV市場をガチで戦う「X1」が元ネタなわけですから、その素養はきっちり受け継いでいるというわけです。

 そんな新型「ミニ・カントリーマン」の内装は、先代よりも一段とポップでクリーンな印象になりました。ダッシュボードやドアインナートリムには再生ポリエステルを貼り込んで、デジタルガジェットのような雰囲気を醸しています。

 ミニの内面側の象徴ともいえるセンターメーターは新型にも継承されていますが、こちらはインフォテインメントモニターも兼ねる9.45インチのOLED(有機EL)ディスプレイに刷新。機能設定の多くをタッチパネルコントロールとすることで、スイッチ類が整理されセンターコンソール回りがかなりすっきりした印象になりました。

 物理ボタンが減ることへの賛否はあるでしょうが、このクルマの場合はデザインとのトレードオフということで辛抱できそうではあります。

 日本仕様の新型「ミニ・カントリーマン」が展開するグレードは6つ。うち、そのうち4つはエンジン車になります。

 ベースモデルに相当するのが、1.5リッター3気筒ガソリンターボの「C」、そして2リッター4気筒ディーゼルターボの「D」、さらに2リッター4気筒ガソリンの「S」と、同じエンジンのハイチューン版ともいえる「ジョンクーパーワークス」は、駆動方式も“ALL4”=4駆となります。

 ちなみにALL4は、電子制御多板クラッチを用いて駆動力配分を100:0~50:50の範囲でリニアにコントロールするオンデマンド型。そしてトランスミッションは、全グレードとも7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を採用しています。

●エンジン車の高性能モデルと肩を並べるEV版のダッシュ力

 一方、新型「ミニ・カントリーマン」の大きなトピックといえるのが、EV(電気自動車)モデルが用意されていることです。

 EV版のグレードは、1モーター前輪駆動の「E」と、2モーター4輪駆動の「SE」というふたつ。「SE」は0-100km/h加速で5.6秒をマークするなど、エンジン車の「ジョンクーパーワークス」にほぼ肩を並べるダッシュ力を有しています。

 しかもこの「SE」、ガソリンエンジンならば5リッター級となる494Nmという最大トルクが発進時から全解放されるわけですから、その速さもむべなるかなという感じです。

Nextゴーカートフィールはやや大人の味つけに
Gallery 【画像】「えっ!…」走りも居住性も大幅に進化! これが新しい「ミニ・カントリーマン」です(46枚)

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