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665馬力のアストンマーティン新型「ヴァンテージ」は何がスゴい?「真のドライバーのために」開発された“超高性能スポーツカー”の進化と真価

走り出した瞬間に感じられる従来モデルからの進化

 そんなわけで、新型「ヴァンテージ」の一般道でのドライブは、大いに満足感の高いものでした。もちろんそれは、この内外装に走りの質も伴っていたからこそ。それこそ走り出した瞬間から、従来との差は明確でした。

公道でもサーキットでも卓越したドライビングパフォーマンスを堪能させてくれるアストンマーティン新型「ヴァンテージ」
公道でもサーキットでも卓越したドライビングパフォーマンスを堪能させてくれるアストンマーティン新型「ヴァンテージ」

 ステアリングはセンターの据わりがよく、切れば即座にレスポンス。それでも過敏に感じさせないのは、リアの落ち着きがもたらす高い直進性のおかげでしょうか。

 ボディはカッチリとした剛性感にあふれ、乗り心地はソフトなわけではありませんが、安っぽい突き上げなどとは無縁。スポーツカーにとっての心地いい乗り味の、見本のような足さばきを見せるのです。

 低速域からアクセル操作に忠実に反応するエンジンと、ダイレクトな締結感のATの組み合わせも見事。従来抱いた「吹け上がりや伸び感にもう少しツヤっぽさがあれば」という思いも、ほとんど解消されました。

 ワインディングロードでペースを上げていっても、意のままになるパワーとトルク、そして目線を送った先にクルマが向きを変えていくようなフットワークに、思わず頬が緩みます。おかげでどんどんペースが上がってしまって、自分を抑えるのが大変だったほどです。

●ドライバーが速さを堪能できるようとことん追求

 続いて走ったサーキットでも、新型「ヴァンテージ」の印象は基本的には変わりませんでした。

 感心させられたのは、電子制御の躾(しつけ)のよさ。特に注目は新採用の“ATC(アジャスタブル・トラクション・コントロール)”です。

 これは、ESPのヨー制御をキャンセルし、トラクションコントロールを8段調整可能とするモードで、いきなりESP完全オフはしびれるけれど、これを使って段階的に介入を抑えていけば、自分のレベルに合った走りを楽しめるというわけです。

 個人的には、中央値の5から介入を減らした7で、スライドさせながら走るのが快感でした。もちろん簡単ではなく、ときに若干の冷や汗もかいたのですが、そういうときだけ最低限、手を差し伸べてくれるのがなんとも心憎いのです。

 欲をいえば、8速ATの変速はサーキットではもう少し切れ味が欲しいですし、高速コーナーでの姿勢変化も抑えられたらとも思いましたが、全体的には大満足。こうした走りは、新しいシャシーのセッティング、E-デフを含めた制御のおかげでもあります。

 まさしく、単に速いというだけでなく、ドライバーがそれを堪能できるようにということを、とことん追求したクルマなんですね。

 ちなみにサーキット走行は、結局、合計1時間にも及びました。それどころか車両自体は終日、トラックを走り回っていたにも関わらず、エンジンもブレーキもいい状態が保たれ続けたことは、大いに賞賛していいでしょう。

* * *

 新しい「ヴァンテージ」のキャッチコピーは「ENGINEERED FOR REAL DRIVERS」。直訳すれば、「真のドライバーのために開発された」となるでしょうか。

 その明確なねらいを確実に具現化した、もはや“ベイビー”などと呼べないたくましさを感じさせる仕上がりに、大いに満足させられた今回の試乗でした。早く日本でもステアリングを握ってみたい!

Gallery 【画像】「えっ!…」これが“真のドライバーのために開発された”アストンマーティン新型「ヴァンテージ」です(73枚)
「2段あたため」レンジがすごすぎるっ!? 最新レンジを徹底紹介

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