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プラモで作った人も多い!? 伝説のF1マシン“6輪タイレル” 唯一無二の「P34」がオークションに登場! 驚きの落札価格とは

モータースポーツ史上に残る名(迷)車!? ティレル「P34」の落札金額は

 F1(フォーミュラ・ワン)はすでに90年以上が経過している世界最高峰のモータースポーツですが、そのF1史上の中でもっともユニークなマシンがティレル(タイレル)が開発した「P34」です。

オークションに登場した1977年製タイレル「P34」。伝説のF1マシンだ Simon Clay ©2023 Courtesy of RM Sotheby's
オークションに登場した1977年製タイレル「P34」。伝説のF1マシンだ Simon Clay ©2023 Courtesy of RM Sotheby's

 P34は1976年のスペインGPに登場し、小径のフロントタイヤ4輪、リアタイヤ2輪の合計6輪をもつ前例のないF1マシンとして大きな話題となりました。

 タイヤサイズも当時の通常サイズである13インチから10インチまで小径化することで、インパクトも絶大なマシンといえるでしょう。

 重量コストがかさむ6輪化を採用したのには理由があります。当時のF1マシンのほとんどが共通のパワートレインとギアボックスを使用していたということもあり、ティレルは「空力」に注目しました。

 P34では大型のフロントウイングに隠れるように小径フロントホイールを収めることで空気抵抗の削減を目指します。

 しかし、このままだとフロントグリップが低下するので、接地面積拡大のために考案されたのがフロントホイールの4輪化です。

 もちろん、正確なマシンコントロールができるように、ステアリングコラムを前方のフロントホイールに取り付け、後方のフロントホイールはベルクランクシステムで舵角を調整する方式を採用しました。

 机上論では数多くのメリットを享受できるはずでしたが、実際には多くのデメリットに悩まされます。

 まず、タイヤを小径化したことで回転数が増加することから、タイヤのライフサイクルが短くなります。

 また、フロント4輪化のブレーキ性能は目覚ましいものがありましたが、同時に熱対策に苦労しました。

 ほかにも6輪走行はセッティングが難しく、安定した走行とはかけ離れたものになります。

 そのためティレルP34は1977年に開発を中止、伝説の6輪F1マシンはわずか1年、2シーズンで姿を消すことになります。

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