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焚き火台の歴史が変りそう!? 沼津の「シン・町工場系ブランド」が生み出した“IRORI”は脅威の薄さと耐荷重性にこだわりアリ!【Behind the Product #14】

●先代の夢“自社プロダクツ”を開発

VAGUE:そもそも、老舗の工場がアウトドアギアを手がけるようになった理由は?

宮内さん:宮内製作所は私の祖父が興した金属加工工場で、父と母、そして私で4代目。品質の高さが認められてありがたいことに発電所や大手自動車メーカーへ部品を供給しています。ですがそれらは取引先の商品のための下請け仕事。「いつかは自社で開発しその名を冠した製品を作りたい」というのが親父の夢だったんです。

現在ASOBUでは焚き火台のほか、ナイフやトングなど様々なアイテムを展開しています(写真は直営ショップの「ASOBU-515」)
現在ASOBUでは焚き火台のほか、ナイフやトングなど様々なアイテムを展開しています(写真は直営ショップの「ASOBU-515」)

宮内さん:切る、曲げる、削る、つける(溶接)という、モノ作りの行程のほぼすべてが可能という工場があるのに、大手にだけ依存するのももったいない。何ができるかと悶々と考えていたある時、キャンプのイベントに自分用に作ったナタやナイフを仲間が気に入り「工場で作っちゃえば?」と言ってくれた。そこでアウトドア用ギアがいいと考えたんです。

VAGUE:自社プロダクツの記念すべき第一弾が「IRORI」だったわけですね。

宮内さん:軽さ、薄さ、燃焼効率の良さは道具としてあたりまえ。直火より燃焼効率がよくないと老舗加工屋が焚き火台を手がける意味がない。そこで、三枚の薄いステンレススチール板で構成される二重構造の火床を考案したんです。

VAGUE:組み立てが簡単なだけでなく火床と脚部分が分離されないのは偉大。ゴトクを兼ねた風防こそ別体ですが、本体が一体型というのはパーツをなくす心配がないのでありがたいだけでなく、完成度の高さが伝わってきます。

宮内さん:201と301は付属の火箸を風防に通すことでゴトクとして機能。通す位置を変えれば高さ調節ができるので、強火から熾火まで余すことなく炎を利用できます。「これ以上どうすることもできない」というくらいまで作り込むことができたと自負しています(笑)

●駅前ショップ「ASOBU 515」で情報発信

VAGUE:焚き火台からはじまって、現在ではナイフや薪トングなども手がけています。今後の展開は?

宮内さん:工場を新設して金属のほか木工の領域もこなせるようになったので、テーブルなどのファニチャーも開発しています。ゆくゆくはアウトドアの総合ブランドになりたいんです。

木材の加工場も新設したので、金属と木材のいいとこ取りのギアも製作可能
木材の加工場も新設したので、金属と木材のいいとこ取りのギアも製作可能

VAGUE:2022年には、沼津の駅前にショップ「ASOBU-515」をオープンさせました。

宮内さん:ショップ名にある“515”は、先代である親父の誕生日の5月15日にちなんだもので、店自体がギアのような存在です。モノづくりって、プロダクトの製造だけでなく情報発信をして初めて完結すると思うんです。

VAGUE:「ASOBU-515」はASOBU製品だけでなく、作家性のあるアイテムも取り揃えているんですね。

宮内さん:夢中でモノ作りをしていたら、自分とおなじようにアウトドアライフをより楽しくしようと切磋琢磨する作り手とつながることができました。「ASOBU-515」では自社製品だけでなく、仲間のプロダクトや雑貨の存在も発信できる基地にもしていきたいと思っているんです。

●アウトドア雑貨店「ASOBU-515」
住所:静岡県沼津市高島町1-3 おおたけビル1
営業時間:11:00~19:00
定休日:火・水曜日(不定休)

Gallery 【画像】「えっ」これが老舗工場のこだわり詰まった焚き火台です(22枚)
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