朝ドラで再注目の【平成文化】 90年代に流行した「VIPカー」って何? ベース車として人気だった平成「高級セダン」3選
セルシオの他にもある!懐かしい「VIPカー」のベース車両
「シーマ現象」と呼ばれるほどの爆発的なヒットで社会現象を巻き起こした初代日産「シーマ」も平成のVIPカーとして欠かせない1台です。

平成へと年号が変わる直前の1988年に登場した初代シーマは、グロリア/セドリックを3ナンバー化した上位モデルとして登場し、日産の販売チャネルに応じてグロリアシーマ、セドリックシーマとしてそれぞれ販売されていました。
初代シーマのボディサイズは全長4890mm×全幅1770mm×全高1380mm。セルシオよりもボディデザインの押し出し感は弱いものの、荘厳ながら繊細な雰囲気が初代シーマの持ち味といえるでしょう。
搭載された日本初となるV型6気筒ツインカムターボエンジンは、排気量3リッターで最高出力は255馬力を発揮し、電子制御エアサスペンションなども搭載した高額車両にも関わらず、バルブ景気の時代背景も手伝って初代シーマは驚異的な販売台数を記録。
その後、数多くの中古車が市場に出回り、初代シーマはVIPカーのベース車に最適なクルマとして人気を博しました。
VIPカー代表の3台目は、1991年にマツダのフラッグシップセダンとして登場した「センティア」です。

セルシオともシーマとも異なる曲面を多用した優美なデザインとしつつも、ドライバーズカーを目指して開発されたセンティアは、全長4925mm×全幅1795mm×全高1380mmの大柄なボディにも関わらずスポーティな外観と乗り味が特徴でした。
駆動方式はFRであり、2.5リッターと3リッターのV型6気筒エンジンを搭載。そのほかにも、速度に応じて後輪も操舵できる「車速感応型4WSシステム」や、停車中に換気扇を回すための太陽電池が備わった「ソーラーサンルーフ」など、当時最先端の装備が搭載されていました。
1995年のフルモデルチェンジで大型化し、より高級車らしい風格が与えられましたが、セルシオやシーマの人気には敵わず2000年に生産を終了。
カスタムパーツが少ないこともあって、センティアはVIPカーとしてはややマイナーな存在です。VIPカーとしての競争力は低かったものの、センティアは今でも隠れた名車として高く評価されています。
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以上の3台のほかにもトヨタ「クラウン」および「クラウンマジェスタ」や、今は車名がなくなってしまった日産「セドリック/グロリア」なども人気のベース車両でした。
平成時代にはヤンキーが好んで乗る「ヤン車」と呼ばれることも多かったVIPカーですが、現在ではひとつのカスタムスタイルとして定着しています。
ミーティングイベントなどにはたくさんのVIPカー愛好家が集まり、新旧車種問わず自慢の愛車を披露しあっています。
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