700馬力超のV8ツインターボ+PHEVを搭載したBMW新型「M5」の実力とは? スポーツセダンの代名詞は“スーパースポーツカーの境地”へ
伝統的スポーツセダンが「最強のPHEV」へ
BMWの新型「M5」がついに日本上陸。歴代モデル初のPHEV機構を採用し、システム最高出力が700馬力を超えるミッドサイズのハイパフォーマンスセダンに仕上がっています。
今回は先代モデルのオーナーをもワクワクさせる新型M5をレポートします。

BMWジャパンの代表取締役 社長を務める長谷川正俊氏が発した、東京オートサロンでの年始の誓いは「魅力的なプロダクトの積極的な導入を軸とする」ということでした。確かに昨今のBMWは、純エンジン(ICE)のガソリンとディーゼル、48Vマイルドハイブリッド(MHEV)、外部充電機構(コンセント)を備えたプラグインハイブリッド(PHEV)、さらに電気自動車(BEV)と、あらゆるパワートレインがずらりと並びます。
2023年には燃料電池車(FCEV)の実証実験まで始めています。いわば「なんでもあり」戦略です。あらゆる交通環境や人びとのニーズに対して、満足させるパワートレインを「全部」持っておく、BMWの技術と情熱を感じます。
多様なパワートレインのなかでも「ひとつの究極」といえるのがBMW新型「M5」でしょう。そもそも現行型5シリーズ(G60)は、BMW自体の考えかたを象徴するように、PHEVを含むエンジン(ガソリン、ディーゼル)とBEVを平等に派生させていくコンセプトです。その頂点に立つ存在は、BMWのスポーツモデルである“M”の称号がついたPHEVとなりました。とはいってもスポーツセダンのカテゴリーそのものを創出したような輝かしい歴史を持つM5です。PHEVといってすぐに頭に思い浮かぶような、単なるエコカーであるはずがありません。

その証拠にエンジンは4.4リッターものV型8気筒ツインスクロールターボ。今ドキ「4リッターオーバーの8気筒」というだけで絶滅危惧種なのに、そこにターボまでトッピングしながら、厳しい環境対応規制をクリアして生き存えさせたBMWに感謝したい。単に生存させただけではなく、最高出力585馬力・最大トルク750Nmと性能はスーパーカー級です。そこに「Mハイブリッドシステム」と呼ばれる197馬力・280Nmもの駆動用モーターが加わることで、システム最高出力は驚愕の727馬力・1000Nm! そこらのペッタンコなスーパーカーには負けません。
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