フォルクスワーゲンの人気SUV「ティグアン」の大本命!? “ディーゼル+4WD”は長距離ドライブも快適? ガソリン車に対するアドバンテージとは
「TDI」のFFや「eTSI」の4WDも選べたらいいのに……
では、そんな「ティグアン」の「TDI」は、どんな人に向いているのでしょう?

まず考えられるのは、頻繁にクルマでの長距離移動をこなす人。一般的に、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて燃費がいいので……と思ったら、新型「ティグアン」は例外で、「TDI」の15.1km/Lに対し、「eTSI」は15.6km/Lと、カタログ上の燃費データはガソリン車の方が優秀なのでした。
とはいえ、「eTSI」が指定するハイオクガソリンよりも、「TDI」の軽油の方が2割ほど燃料コストが低いので、ランニングコストではやはり「TDI」の方に分があります。頻繁にロングドライブを繰り返す人や、走行距離がかさみがちな人には、やはり「TDI」の方がおすすめです。
また、降雪地域に住んでいる人や、ウインタースポーツを楽しむ人にも「TDI」がおすすめ。なぜなら駆動方式が4モーション=4WDだからです。
FFに対する4WDのトラクション性能の高さは圧倒的で、すべりやすい雪道における前へ進もうとする力と安心感はやはり格上。坂道での発進時さえ気をつければFFでも雪道を走ることはできますが、すべりやすい路面でより気をつけて走る必要があるため、ドライブ後の疲労度が全く違います。
とはいえ「TDI」にもネガな部分はあります。
まずは車両価格。「eTSI」に比べると同グレードどうしで65~75万円ほど高く、いくら燃料コストが安いといっても、この価格差を挽回するのは容易ではありません。
また、住宅街に住む人は音に関して気になるケースもありそうです。これは「ティグアン」に限らず、ディーゼルエンジン車全般にいえることですが、アイドリング付近のエンジン音はガソリン車のそれより明確にボリュームがあります。この点はクルマ選びの際、頭の片隅にでも留意しておいた方がいいでしょう。
一方、雪道を走る機会が少なく、走行距離もあまり伸びないという人であれば、「eTSI」の方がいいかも。トルクは「TDI」より控えめながら2.5リッター自然吸気エンジンくらいの力強さは確保されているため、動力性能面では十分といえます。
むしろ「eTSI」は、ターボチャージャーによる過給のおかげで低回転域でも力強い印象。「TDI」に比べると発進加速は控えめですが、一般的には「グイグイと前へ進んでいく」と表現できるほどパワフルなのです。
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ちなみにドイツ本国では、「TDI」のFFや「eTSI」の“4モーション”もラインナップされている「ティグアン」。日本でもそういった仕様を選択できれば、さらにモデル自体の魅力がアップするのではないか? と考えるのは、筆者だけでしょうか。
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