フォルクスワーゲンの人気SUV「ティグアン」の大本命!? “ディーゼル+4WD”は長距離ドライブも快適? ガソリン車に対するアドバンテージとは
ガソリン車より1.3倍も高トルクな「ティグアン」の大本命!?
2024年秋に日本での発売がスタートした新型「ティグアン」には、「eTSI」と呼ばれる1.5リッターのガソリンターボ+マイルドハイブリッド仕様と、「TDI」という2リッターのディーゼルターボ、2タイプのパワートレインが用意されています。そのうち今回は、後者の印象をお伝えすることにしましょう。

今や最も売れているフォルクスワーゲン車となった「ティグアン」。全長4540〜4545mm、全幅1840〜1860mmというボディサイズは、マツダ「CX-5」とだいたい同じです。
一般的に“DセグメントSUV”に属すサイズ感ですが、フォルクスワーゲンにいわせると「『ゴルフ』のSUV的な存在なので“Cセグメント”」なのだとか。それはともかく、日本でも持て余すことのないモデルといえるでしょう。
今回フォーカスする「TDI」が「eTSI」とまず違うのが、発進からのスタートダッシュでも追い越し加速でも、グイグイと前へ進んでいくことです。
エンジンの“粘り強さ”を示す最大トルクは、「eTSI」の250Nm(+マイルドハイブリッド分の56Nm)に対し、「TDI」は実に400Nm。数値だけで見れば1.3倍も強力で、車両重量は150kgほど重いものの、やはり加速力のアドバンテージを実感します。
ディーゼルエンジンというとエンジンの回転フィールが気になりますが、イマドキのディーゼルらしく十分スムーズ。以前のディーゼルのような「レスポンスが悪くて重たい感じ」は完全に払拭されており、ストレスなくドライブできます。
もちろん、エンジンの荒々しい感じだってありません。イマドキのディーゼルエンジンは本当に、フィーリングがよくなりましたよね。
ただし音に関しては、ちょっとノイジーな印象。騒がしいほどではないものの、他社の最新ユニットと比べると、わずかながらディーゼル特有の音を感じます。
他社の最新ユニットは、アイドリング時こそディーゼルらしさが気になるものの、走り出してしまえば「ガラガラ」とした特有の音も気になりません。
しかし「ティグアン」の「TDI」は、低速走行時にも音が乗員に届いてきます。決して「うるさくて耳障り」というレベルではないので、筆者(工藤貴宏)はすぐに慣れてしまいましたが……。
ところで、どうして「ティグアン」の「TDI」は、車両重量が「eTSI」より150kgも重いのでしょうか?
一般的に、ディーゼルエンジンは頑丈につくる必要があるので、その分、ガソリンエンジンより重くなってしまいがち。でも「ティグアン」の場合、それだけではありません。実は駆動方式が違うのです。
「eTSI」はFF=前輪駆動なのに対し、「TDI」は“4モーション”と呼ばれる4WDが組み合わされています。実はエンジンだけでなく駆動方式まで異なることが、「ティグアン」のパワートレイン選びを難しくしているのです。
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