進化版マツダ「CX-60」のアウトドア仕様「トレッカー」が“リッター21km超”の燃費を記録できた理由とは? 秘密は“専用スターター”にあり!?
見た目だけでは分からない「トレッカー」の核心とは?
「CX-60」の新しい特別仕様車「トレッカー」で注目すべき点は、そうした見た目に分かる違いだけではなりません。なんとベースモデルとは燃費性能が異なるのです。しかも「悪くなっている」のではなく「よくなっている」のですから驚きです。

ベースモデルのWLTCモード燃費は20.9km/L(サンルーフ装着車)なのに対し、「トレッカー」のそれは21.4km/Lまで向上しています。その違いを生み出しているのはなんでしょう? もちろん、上記したボディカラーや“パーティションネット”が燃費向上に寄与しているわけではありません。
実は「トレッカー」のパワートレインは、ハイブリッドの制御に新たな取り組みが盛り込まれているのです。ポイントとなるのは、モーターによる走行領域の拡大。これにより燃料の消費量を節約しているのです。
具体的には、モーターで走行している状態からのエンジン始動時に、ハイブリッド用モーターではなくスターターを活用しています。
ちなみに他のモデルは、走行状態からのエンジン再始動にハイブリッド用モーターを活用。そのため、エンジンの再始動に備え、モーターを動かすだけの電気を駆動用バッテリー内にキープしています。
しかし「トレッカー」は、エンジンの再始動に補器類用バッテリーで動かすスターターを活用。他のモデルでは駆動用バッテリー内にキープされている電力を、駆動力に回せるよう変更しています。その分、モーターでの走行領域が拡大され、燃費が良化するという仕組みです。
スターターでエンジンを再始動させる「トレッカー」は、エンジンの再始動時にショックなく駆動力を伝達するための協調制御もつくり込んでいます。この辺りが「トレッカー」のメカニズム上のトピックです。
ただし、そのための弊害もあります。それは走行中のエンジン再始動時に、「トレッカー」以外のマイルドハイブリッド車には生じないセルスターター作動音が発生すること。

そのため「トレッカー」は、センターディスプレイにある「車両設定」において、他のモデルと同じエンジン再始動方法も選べるようになっています。スターターの作動音が気になる場合は、こちらを選ぶといいでしょう。
現状、新しい再始動方法が取り入れられているのは特別仕様車の「トレッカー」だけですが、多くの人に受け入れられるようであれば、他のマイルドハイブリッド車に拡大採用されるかもしれません。
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というわけで、「CX-60」初の特別仕様車である「トレッカー」は、内外装にアウトドアテイストを盛り込んだモデルというだけでなく、これまでにない新たな制御で燃費向上を図るという、テスト車のような役割も持ち合わせているのです。
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