なぜBIGLOBEが「サーキット走行イベント」を開催? 良好な通信回線での「バーチャル」体験が「リアル」のドラテク向上につながる理由とは【クルマ×アソビ #20】
「リアル」と「バーチャル」の双方でサーキットを体験
あのBIGLOBE(ビッグローブ)がサーキットでクルマの走行イベントを開催しました。BIGLOBEは有名なインターネットサービスプロバイダーであり、光回線の提供といった通信事業を展開する大手企業。そんな同社がなぜ、こうしたイベントを主催したのでしょう?

今回、BIGLOBEが主催したのは、「リアルとバーチャルのダブルレーサー体験会 powered by BIGLOBE」なるサーキットイベント。富士スピードウェイのショートサーキットを舞台に、参加者自らが愛車でサーキットを走るといった実践プログラムも用意されていました。
富士スピードウェイでは日々、愛好家によるミーティングやコース走行会などのイベントが開催されていますが、通信会社が走行イベントを開催するというのはかなり異例です。
昨今、クルマのコネクテッド化によってクルマとインターネットの関係性が深まっているのは事実ですが、クルマと通信会社との結びつきは間接的。こうしたイベントがBIGLOBEのアピールに直接つながるとは思えません。
半信半疑のまま、筆者(大音安弘)は会場である富士スピードウェイを目指しました。
会場では、参加者が自身の愛車をドライブする、もしくは、プロドライバーの同乗走行で「リアル」のサーキット走行を体験するという実践プログラムと並行し、最新鋭のドライビングシミュレーターを使って「バーチャル」でのサーキット体験を楽しんでもらおうというプログラムも実施されていました。
これは、バーチャル領域の技術の進化と、リアルで走ることのよさ、それぞれの魅力を再認識してもらおうという趣旨からです。
参加者が愛車で走行するサーキットのピットエリアには、ZENKAIRACINGの協力の下、2台のドライビングシミュレーターが設置されていました。このシミュレーターには、目前にあるショートコースのデータをインプット済みです。
シミュレーターは、ステアリングとペダル、シートを備えたコックピット回りにワイドモニターを組み合わせたもの。さらに、コックピット自体を4軸の油圧ダンパーで稼働させ、動的フィードバックを再現する高機能タイプも用意されました。
実際にチャレンジしてみると、走行中に目の前に迫りくるコース映像がかなりリアル。とはいえ、実際の走行で感じられるGの変化など体感情報がないため、操作には慣れが必要です。それでも走り込んでいくことで徐々にコツをつかみ、スムーズに走れるようになりました。

「バーチャル」で富士スピードウェイのショートコースを走行した後は、「リアル」に愛車でサーキットを走行します。シンプルなコースレイアウトですが、シミュレーターでコースの起伏やコーナーの大きさなどを確認済みだったため、1周目からクルマの挙動に集中し、不安を抱くことなく走行することができました。
短時間であっても「バーチャル」でコースの習熟走行ができることの効果を強く実感しました。
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