「え…たった10分充電で350km走行できる!?」BMWがEV航続800kmの次期電動SUV「iX3プロトタイプ」世界初公開
ノイエ・クラッセが描く“未来のBMW”がいよいよ姿を現す
独BMWは2025年6月11日、次世代プラットフォーム「ノイエ・クラッセ」に基づく最初の市販モデルとなる電動SUV「iX3」のプロトタイプを世界初公開しました。

BMWの新型iX3プロトタイプは、同社の未来を担う次世代EV「ノイエ・クラッセ」の第一弾モデルとして公開されました。2025年末の量産開始を予定しており、最大航続800km(WLTP想定)を実現する高効率な第6世代eDriveや、わずか10分で350km分の走行が可能な400kWの急速充電機能など、先進技術を数多く搭載しています。
新たに開発された円筒型リチウムイオン電池は、従来型と比べて20%高いエネルギー密度を実現。車体構造の一部として統合されることで、軽量化と高剛性化にも寄与しています。駆動方式は、後輪に電励交流同期モーター(EESM)、前輪に誘導モーター(ASM)を組み合わせたxDriveシステムで、高い効率と走行性能を両立しています。
さらに、BMWが「Heart of Joy(ハート・オブ・ジョイ)」と呼ぶ統合制御ユニットを採用。モーター、回生ブレーキ、実ブレーキ、シャシー制御をひとつの制御基盤にまとめることで、従来の約10倍という高速かつ緻密な制御を実現しています。これにより、走行状況に応じた滑らかで正確な挙動変化が可能となり、“駆けぬける歓び”をEVでも再現する革新技術となっています。
ユーザーインターフェースには最新の「BMWパノラミックiDrive」と「Operating System X」を搭載。視線移動を最小限に抑える3Dヘッドアップディスプレイや、直感的な操作が可能な中央ディスプレイ、マトリクスバックライトなどの組み合わせにより、没入感ある先進コックピットを演出しています。
充電まわりの利便性と未来性も大きく進化しています。AIによって自動開閉する「スマート充電フラップ」を採用し、ケーブルの抜き差しがよりスムーズに行える設計に加え、家庭への電力供給(V2H)、家電への給電(V2L)、電力網への還元(V2G)といった双方向充電機能にも対応。エネルギーマネジメントの中核を担う存在としての可能性も広がっています。
さらに、自動運転用の高性能コンピューター「スーパーブレイン」によって、レーンチェンジ支援、信号検知、協調ブレーキ、AI駐車支援といった高度なADAS機能も提供。視線連動による車線変更支援や、交差点での自動発進支援、協調ブレーキといった先進的なインターフェースも備えています。OTA(無線アップデート)による将来的な機能拡張も見据えた構成となっており、まさにBMWの電動化戦略の象徴といえる一台に仕上がっています。
BMWは新型iX3から始まるノイエ・クラッセの技術群を、今後の全モデルに展開するとしており、“未来のBMW”がいよいよ現実のものとして動き出したカタチです。
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