レクサスの本格オフローダー「GX」は“ランクル250”と何が違う? 心臓部は“ランクル300”と同じ! 乗って分かった人気SUVからの変化とは
“ランクル300”のエンジンを積んだ“ランクル250”?
「予想していたのとは全く違うクルマだったなぁ」……レクサス「GX550」の実車に触れたときの印象を正直に告白すると、そうなります。

レクサス「GX」というモデルは、日本ではまだ耳なじみのないモデルですが、それも当然の話。なぜなら日本での販売は、2024年に始まったばかりなのです。
これまで「GX」は北米市場などで展開されてはいましたが、日本では売られていませんでした。それが現行モデルへとフルモデルチェンジされたのを機に、待望の日本発売がスタートしたのです。
口の悪い人は「トヨタ『ランドクルーザー250』のレクサス版だろ?」なんていうことでしょう。それは半分正解ですが、半分は不正解。確かに、設計やメカニズムの基本は共通で、ボディも顔つきやシルエットなどは大体同じですが、「GX」は内外装がレクサスならではの仕立てになっているます。さらに“ランクル250”とは、パワートレインからして異なります。
日本仕様だけでなく海外市場向けも4気筒エンジンのみのラインナップとなる“ランクル250”とは異なり、「GX」は全モデルに6気筒エンジンを搭載。“V35A-FTS”型という“ランクル通”にはピンと来るエンジンを搭載しています。
実はこの「GX」、トヨタ「ランドクルーザー300」と同じ3.5リッターのV6ツインターボガソリンエンジンを搭載しているのです。
ちなみに、“GA-Fプラットフォーム”と呼ばれるラダーフレームは、レクサス「GX」も“ランクル250”も“ランクル300”も、さらにはレクサスの最上級SUVである「LX」も共通。つまり、「GX」のハードウェアを乱暴にいってしまえば、「“ランクル300”のガソリンエンジンを搭載した“ランクル250”」なのです。あくまでスペック的な話ですが……。
そのため試乗前、筆者(工藤貴宏)は「GX」に対して、「コレって『LX』の弟分でしょ? きっと上下関係で成り立っているだけなはず」くらいに軽く考えていたわけですが、実際に触れてみると、それはなんともピントのズレたイメージだったことに自分を恥じたくなりました。
何が違うのか? それはクルマが目指している方向性。「LX」と「GX」では全く異なっているのです。
「LX」は端的にいって、レクサスの世界観をどストレートに具現したモデルです。
カタチと走破性こそSUVですが、キャビンはひたすらラグジュアリーな仕立てで、それこそフラッグシップセダンの「LS」から乗り換えても不満のない、贅を尽くしたインテリアが乗員を迎えてくれます。まさにラグジュアリーブランドのSUVらしいのです。
それに対して「GX」は、誤解を恐れずにいればレクサスらしくない、高級車らしくない。まるで道具のように実用的な雰囲気を醸し出しているのです。
その一例がダッシュボード。上質感よりもシンプルかつ質素なデザインと仕立てで、どこまでもツール感を貫いています。徹底して質実剛健に見せているのです。そういう意味では、“ランクル250”に近い感覚といっていいでしょう。

ただし、じっくり見ていくと、仕立てが上等なのは、さすがはレクサスといったところ。
一見、樹脂感むき出しで質素に見えるダッシュボードも、よく見るとソフトパッドがしっかり張られていて上質な仕立てになるなど、単に質素なだけじゃないというのが“ランクル250”との大きな違いとなっています。
いってみればそれは、機能はもちろんのこと、質感までも追求された本格ツール。手で握る部分に本革が張ってあるなど、単に道具としての実用性とシンプルさを極めただけでなく、細部が上質に仕立てられた作品とさえ呼べるような雰囲気がある……といった感じでしょうか。
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