「あのとき申し込んでおけば…」トヨタ「GRカローラ」がいま最も手に入りにくい“国産スポーツカー”のひとつなワケ
ファミリーユースにも使える令和版“ホットハッチ”
2022年に登場したトヨタの本格派ホットハッチ「GRカローラ」は、いまや最も手に入りにくい国産スポーツカーのひとつとして話題です。なぜ、これほどまでに人気を集め、そして簡単には買えない状況になっているのでしょうか。

いまでは、「GAZOO Racing(ガズーレーシング)」の頭文字「GR」、「GR SPORT(GRスポーツ)」を冠するスポーツ仕様が多くのモデルに設定されています。その中でも「GR」モデルは、日産(モータースポーツ&カスタマイズ)の「NISMO(ニスモ)」、メルセデス・ベンツの「AMG」、BMWの「M」、アウディの「S」「RS」などと同じように、本格的な走行性能を有するスポーツモデルに位置づけられます。
なお、「GAZOO Racing」には「GR」よりもさらにモータースポーツに振った「GRMN(GRMNヤリス)」もありますが、すでに完売済みです。
現在のGRは、「GR86」「GRヤリス」「GRスープラ」「GRカローラ」の4モデルが設定されています。このうちGRスープラは、2026年春の生産終了がアナウンスされています。
スポーツカーのGR86、GRスープラはボディ形状や価格から、ある程度乗り手を選ぶ傾向がありますが、GRヤリスとGRカローラは、典型的なスポーツカーよりも多くのユーザーにマッチするハッチバック型。狭い駐車場や道路事情でも比較的取り回ししやすい利点もあります。
3ドアハッチバックのGRヤリスは、2025年7月上旬時点で1〜2か月程度の納期と、トヨタ車の中でも短めの出荷時期が案内されています。
5ドアハッチバックのGRカローラは、ホンダ「シビックタイプR」と同様に、一部改良や特別仕様車が登場するたびに即完売となるケースも多く、注目度の高さがうかがえます。ただし、2025年3月のマイナーチェンジ以降は抽選販売が行われておらず、現時点でも販売店によっては注文可能な場合があります。
GRカローラは、リアドアが必要というニーズに応えてくれる数少ない国産スポーツモデルで、高い乗降性や居住性も備えています。荷室容量は、補機バッテリーが荷室にある関係で通常時213リッター(デッキアンダースペースは21リッター)、後席前倒し時で最大650リッターとされています。
荷室容量はベース車のカローラスポーツ(352リッター)よりはやや小さいものの、4人乗車の機会が多い家族構成でも十分に使える実用性があります。リアドアがあることで、後席に乗らなくても荷物の出し入れがしやすい点も魅力です。
GRカローラの車両重量はAT車で1500kg、MT車で1480kg。最高出力は304馬力、最大トルクは400Nmと、いずれもGRヤリスと同数値です。車両重量の差(GRヤリスはAT1300kg/MT1280kg)はあるものの、日常域やワインディングでは十分なパフォーマンスを発揮してくれます。
次回の販売形態がどうなるかは明らかにされていませんが、今後も生産枠が限られる可能性は高く、こまめな情報チェックが必要といえるでしょう。
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