総合出力920馬力! ランボルギーニの新スーパーカー「テメラリオ」サーキットでの印象は? プラグインハイブリッドながら“エンジンの魅力が濃密”です
誰もが安心してドリフト走行に興じられる
「テメラリオ」は、そのシャシー性能も素晴らしいのひと言です。

鋭いターンイン、アクセルオンとともにリアが押し出すような加速感、アンダーもオーバーも出ない思いどおりのラインをたどれるコーナリングと、走りは徹頭徹尾ナチュラルでリニアですが、実はその背後では、フロントのモータートルクベクタリング、リアのモーター、エンジンにブレーキが統合制御されて、この垂涎の走りがつくり出されています。
ちなみに「スポーツ」モードでは、ある程度の姿勢変化が許容され、望めば軽くリアをすべらせながらの走りも容易。「コルサ」モードに切り替えれば、忠実なライントレース性により磨きがかかり、一層の速さを追求できます。
さらに、ステアリングホイール上には「ドリフト」モードのスイッチも。これも一般的なそれのように、スライドをある程度許容して、危なくなると介入するというロジックではなく、主にモータートルクベクタリングを活かして積極的にそこに導き、そして車両を安定させたまま立ち上がるものとなっています。本当の意味で、誰もが安心してドリフトに興じることができるというわけです。
結局、サーキットを4周×3セットに「ドリフト」モードの体験まで、それなりの距離を走ることができた今回の試乗では、タイヤのパフォーマンスダウンが全く感じられなかったことにも驚かされました。ブリヂストンの専用タイヤはオールラウンドな「ポテンザ スポーツ」とサーキット向けの「ポテンザ レース」の2種類が用意されていて、今回は慣熟以外では、すべて後者での走行でした。
実はこの「ポテンザ レース」、エストリルサーキットを30周走ってもラップタイムの落ちが1秒以内にとどまるという驚きの耐久性を持っていて、実際に今回、熱ダレのような症状を一切感じさせることはありませんでした。このタイヤも「テメラリオ」のパフォーマンスを語る上で、切り離せない存在であることは間違いないでしょう。
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確かに、位置づけ的には「ウラカン」の後継であり、HPEV(High Performance Electric Vehicle)システムは「レヴエルト」とおおむね共有している「テメラリオ」ですが、パワートレインも、シャシーも、デザインや使い勝手も、そうした話をすべて吹き飛ばす、独創的な魅力にあふれた仕上がりとなっています。
時代がどれだけ変化しても、まさに“勇敢”にスポーツカーの進化の道をたどり続ける垂涎の1台。お代は当然それなりで、消費税込で3825万1496円〜となっています。
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