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60年前に登場した“世界初”の市販「水陸両用車」がオークションに登場 希少な「右ハンドル」のドイツ車の価値とは

その車名は走行速度に由来する

 米国ペンシルバニア州ハーシーで開催されるRMサザビーズのオークションに、1965年型「アンフィカー770」が出品されます。

 どんなクルマなのでしょうか。

オークションに登場した1965年式「アンフィカー770」Corey Escobar(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's
オークションに登場した1965年式「アンフィカー770」Corey Escobar(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's

 15年の月日と2500万ドル(当時のレートで約9億円)の費用をかけて開発された「アンフィカー」は、1961年のニューヨーク国際自動車ショーで、一般向けに販売された最初の水陸両用車としてデビューしました。

 陸上では、当時の他の小型欧州車と同様に、リアに搭載されたトライアンフ製の1.1リッター4気筒エンジンで後輪を駆動して走りました。

 ドアの特殊な防水シールとフロントのラゲッジリッドを固定すれば、水上を走行することができました。

 レバーの操作でエンジンの動力はリアの2つのプラスティック製スクリューに伝達され、水上ではハンドルでフロントホイールの向きを変えて舵として機能させて走行しました。

 イタリアのヘルメス(またはHISA)社が開発した特殊な2段トランスファーにより、車輪とスクリューを独立して操作するか、または同時に操作するかを選択できました。

 陸上走行では、VW「ビートル」に搭載されているものと似た4速MTで後輪を駆動して走りました。

 水上では変速はできませんが、通常のボートと同様に前進も後退もできました。

 岸に戻る際は、後輪駆動とプロペラ駆動を同時に操作して走行できました。

 最高速度は水上で約7mph(約11km/h)、陸上では70mph(約112km/h)だったので、このクルマには「770」という車名が付けられました。

 アンフィカーの国際オーナーズクラブによると、史上もっとも成功した水陸両用車として知られ、1961年から68年にかけて、西ドイツのリューベリックで約3876台が生産され、最終組立てはベルリンで行われました。

 そのうち、3046台が1961年から67年にかけて米国に輸入されたと言われています。

※ ※ ※

 今回の出品車はボディカラーがラグーンブルーで、インテリアは青と白の2トーンで仕上げられています。

 しかも、米国に残存する右ハンドル仕様という、きわめて希少な1台とされています。

 使用された形跡はありますが、内外観の程度は良好な状態を保っています。

 水陸両用機能と魅力的な外観を兼ね備えたアンフィカー770は、コレクターが陸上でも水上でも楽しめる、素晴らしいコレクションアイテムになるでしょう。

 この1965年型のアンフィカー770、オークションでの落札価格は4万USドル〜6万USドル(1USドル=約147円として、約588万円〜約882万円)と予想されています。

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