トーヨータイヤの新技術体系「シンク」発表 スピーディな次世代タイヤ開発のカギとなる“設計基盤技術”とは
THiiiNKの中心に据えた3つの「i」の意味
TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は2025年10月2日、新技術体系「THiiiNK(シンク)」を発表しました。

シンクは、これまでの商品開発で採用してきた独自のタイヤ設計基盤技術において、次世代のタイヤづくりに不可欠と考える領域を基軸に据え、これらの革新と融合によって進化させていくための新たな体系化のことです。
ちなみにTHiiiNKの中心に据えた3つの「i」は「innovate(革新)」「integrate(統合)」「inspire(刺激)」の意味で、タイヤに求める各性能を高度にバランスさせるとともに、ユーザーの期待や満足を超える「感動」や「驚き」を提供する、という意味となっています。
現在、EVの普及拡大や自動運転技術の進展など次世代モビリティに関わる技術革新が加速度的に進んでおり、それに伴ってタイヤに求められる性能も高度化しています。静粛性や低転がり抵抗、耐摩耗性のさらなる向上に加え、センサ統合やリアルタイムデータ連携といった新たな機能要求にも対応した製品を高精度かつ迅速に開発することが求められているといいます。
トーヨータイヤが培ってきた各種技術のうち、「材料技術」「シミュレーション技術」「デザイン技術」の3分野は次代のタイヤづくりにおいて基軸となるコア技術だといいます。
ゴム材料の開発においては、ナノスケールでの材料設計を可能にする独自の基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を活用。これは「分析」「解析」「素材設計」「加工」の4領域を横断的に統合し、ゴム材料をナノ(分子)レベルで「観察」「予測」「機能創造」「精密制御」することで、理想的な材料設計を可能にするもので、乗用車用低燃費タイヤの開発だけでなくトラック・バス用タイヤにおいても、環境性能と安全性能を兼ね備えた付加価値の高いタイヤを提供しています。
トーヨータイヤは1987年、国内タイヤメーカーとして初めてスーパーコンピューターを導入。以来4年ごとに最新機種へと更新を重ねています。このスーパーコンピューターを活用し2000年にはドライビングシミュレーションとタイヤシミュレーションを融合した設計技術「T-mode」を発表、さらに2019年には従来の設計基盤技術にAI技術を統合し、設計精度とスピードを飛躍的に向上させた新「T-MODE」へと進化しています。
デザイン技術では、性能とアグレッシブなデザインを兼ね備えたタイヤ製品の開発・生産・販売を通じて、とくに北米市場において「TOYO TIRES」「NITTO」の2ブランドを展開。とくにSUV向け主力ブランド「OPEN COUNTRY(オープンカントリー)」シリーズは北米市場で高い評価を獲得しており、2016年に導入した国内市場でも高い好評を得ています。
シンクはトーヨータイヤが将来に渡る中核的技術として位置づけた3つの分野の技術を、今後さらに研鑽、高度化し、価値創造を推進していくための道しるべとしていくものだといいます。

技術を進化させながら横断的に連動、「設計プロセスの効率化と最適化」と「商品価値の最大化」を図っていくとしています。
デザイン技術では現在、大阪大学大学院 工学研究科の藤田喜久雄教授、矢地謙太郎准教授、野間口大准教授ならびに早稲田大学大学院 情報生産システム研究科の山﨑慎太郎教授との共同研究を通じ、機能性と意匠性を兼備するトレッドパターン設計に向けた「データ駆動型最適化技術」の研究を進めているといいます。
この研究の最大の特長は、機能性と意匠性を総合評価した多様なパターン候補を一括で可視化し、設計者が総合的な判断を行える枠組みを構築した点です。これまで蓄積してきた設計ノウハウをデータとして可視化することで、さらなるデザイン品質の向上と開発スピードの加速を実現していくとしています。
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