ドリフト走行にも対応するハイスペックの持ち主

　スズキは2025年10月8日、2024年11月にイタリア・ミラノで開催された「EICMA 2024（ミラノショー2024）」で発表した新しい“スーパーモト”「DR-Z4SM」を日本で発売しました。

　街中で乗るには最速のバイクだと評されるのが、「DR-Z4SM」が属す“スーパーモト”カテゴリーのモデルです。

　オフロードバイクにオンロード向けタイヤを装着したモデルで“モタード”や“スーパーモタード”とも呼ばれます。

“スーパーモト”は2000年代にブームとなり、街中でもキビキビと走りやすい上にドリフト走行も楽しめることから今でも高い支持を獲得。

　その語源はオンロードとオフロードを融合したレースに由来しており、新しい「DR-Z4SM」もサーキット走行を視野に入れた本格派に仕上がっています。

　新型「DR-Z4SM」のベースモデルは、同タイミングで発売されたデュアルパーパスバイクの「DR-Z4S」。その優れた走行性能を活かしつつ、日常使いからサーキット走行まで多様なライディングを楽しめる“スーパーモト”にアレンジしています。

　ルックスは、バイクとしての進化と存在感を具現したアグレッシブでフレッシュなもの。水平基調のサイドラインやシャープなラインによってデザインのムダをそぎ落とし、本格的なギアであることを表現しています。

　ヘッドランプは、ハイビームとロービームの切り替えが可能なコンパクトな“バイファンクションLED”タイプ。メーターパネルには液晶タイプを採用しています。

　そんな「DR-Z4SM」が搭載するエンジンは、398ccの水冷4サイクル単気筒DOHC。シリンダーヘッドを新設計したことで低回転時の粘り強さがアップしているほか、高回転域での出力向上を実現。

　加えて、デュアルスパークプラグがエンジン全域の燃焼効率とパフォーマンスを最大化するほか、新設計のピストンとクランクケースでメカニカルロスを抑え、スムーズな出力特性と高い燃費性能を両立しています。

　また、フューエルインジェクションシステムと電子制御スロットルの相乗効果で、始動性や加速性能が向上。最新の排ガス規制にも対応するなど、イマドキのバイクらしい仕立てとなっています。

　そんな新型「DR-Z4SM」は、“SDMS（スズキドライブモードセレクター）”を搭載。スロットルレスポンスの特性が異なる3つのモードを用意されており、走行シーンや路面状況、好みのライディングスタイルに合わせ、最もシャープな「モードA」、適度な「モードB」、マイルドな「モードC」を切り替えられます。

　新設計の“スチールパイプ製セミダブルクレードルフレーム”を採用した車体には、倒立タイプのフロントフォークを採用。解除モードつきABSも採用されており、ライディングテクニックや路面コンディションに応じた走りを楽しめます。

　駆動系には、操作力を軽減して減速時の車体安定性を向上させる“スズキ・クラッチ・アシスト・システム”を搭載。“スーパーモト”のポテンシャルを最大限引き出せるよう、タイヤは前後17インチのダンロップ「SPORT MAX Q5A」を装着しています。

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　スカイグレーとソリッドスペシャルホワイトNo.2という、ふたつの車体色が設定される新型「DR-Z4SM」。このモデルの発売で、日本車でも久しぶりに本格スペックの“スーパーモト”を選べるようになりました。気になる価格（消費税込）は119万9000円となっています。

●製品仕様
・サイズ：全長2195×全幅885×全高1190mm
・ホイールベース：1465mm
・シート高：890mm
・最低地上高：260mm
・装備重量：154kg
・エンジン：水冷4サイクル単気筒DOHC
・総排気量：398cc
・タンク容量：8.7リットル