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ダイハツの小さなスポーツカー「コペン」2026年8月末で生産終了! 次期モデルは存在する? 唯一無二の“軽自動車のオープンカー”誕生から12年で終焉

軽自動車のオープンからコンパクトオープンカーへの表記変更の意味は

 ダイハツ工業は先ごろ、2026年8月末で「コペン」の生産を終了と発表。ネット上などでは生産終了を惜しむ声が多くあがっています。軽自動車のオープンカー「コペン」はどのような経緯で誕生したのでしょう? 改めて振り返ってみましょう。

2026年8月末での生産終了が発表されたダイハツ現行型「コペン」
2026年8月末での生産終了が発表されたダイハツ現行型「コペン」

 ダイハツ「コペン」の初代モデルは2002年に誕生。軽自動車でありながら電動開閉式のハードトップを備える唯一無二の存在です。

 その存在が世に初めて披露されたのは「東京モーターショー1999」でのこと。市販モデルのネーミングである「COPEN」ではなく「KOPEN」という表記で初公開されました。ちなみに「KOPEN」というコンセプトカーの表記は“軽自動車のオープンカー”にちなんだ造語だったようです。

 そんなコンセプトカーは、軽自動車でありながら、当時のトヨタ「ソアラ」やメルセデス・ベンツ「SL」など高級オープンモデルにしか採用されていなかった電動開閉式ハードトップを採用していることが話題となりました。

 そして2002年、「コペン」はコンセプトカーのデザインをほぼそのまま踏襲し、市販モデルへと進化。注目を集めていた電動開閉式ハードトップも採用されていました。そしてネーミングの表記は、コンパクトオープンカー(Compact Open car)の意味を持つ「COPEN」へと改められています。

 バブル期に登場したマツダ「AZ-1」、ホンダ「ビート(BEAT)」、スズキ「カプチーノ(Cappuccino)」という“ABCトリオ”は、いずれもスポーツカーのキャラクターが強いモデルでした。それに対して「コペン」は、電動ハードトップだけでなく上級グレードにはシートヒーターつきレザーシートも備わるなど、軽自動車ながら豪華な装備が充実したパーソナルオープンといった趣だったのが特徴です。

 出力やボディサイズなどに制約のある軽自動車で走行性能を重視したスポーツカーをつくるには限界があります。このことが、“ABCトリオ”とは異なる方向性の軽スポーツカー「コペン」が誕生した主な要因だと思われます。

 ダイハツはスポーツカーの間口を広げ、誰もが運転を楽しめるオープンカーをつくろうという方針から「コペン」の市販化にゴーサインを出したのです。そのため「コペン」は、“操る楽しさ”はもちろんのこと、“所有する歓び”を感じられるクルマであることも重視して開発されました。

 電動開閉式ハードトップは、気軽にオープンカーを所有できる上、開閉の手間がかからないので、気が向いたときにすぐオープン走行を楽しむことができます。

 また、初代「コペン」の唯一無二の愛くるしいデザインは、特別なクルマであるという所有欲を満たしてくれます。

 もちろん、ルックスや装備だけでなく、当時、新開発のターボチャージャーを採用した4気筒ツインカムエンジンや専用サスペンション、高剛性ボディの採用など、走りにもこだわっていました。

 趣味のクルマとしての特別感と爽快な走り味、そして、それらを軽自動車規格の中で実現したことが高く評価され、初代「コペン」は誕生から3か月半で1万台を受注。2シーターのオープンカーとしてはヒットモデルとなり、今日まで愛される存在となりました。

* * *

 現在、巷では「コペン」に次期モデルが存在するならば、軽自動車規格のモデルではなく普通車になるかもしれない……といったウワサが一部で飛び交っています。

 もしかしたら軽自動車のオープンカーであるコンセプトカーの「KOPEN」から、コンパクトオープンカーの市販版「COPEN」へという表記変更も、「コペン」の未来を物語っているのかもしれません。

Gallery 【画像】「えっ!…」2026年8月末で生産終了! これが惜しまれつつ終焉を迎えるダイハツ「コペン」です(30枚以上)
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