トロふわのロールキャベツに揚げたてハフハフなピロシキも! 「ロシヤ料理 ラルース」で食べたい珠玉の3品【何度でも行きたい町洋食#12】
3日間かけてじっくり作る、店自慢の「キャベツロール」
国内外の観光客でいつも賑やかな浅草ですが、実は静かに洋食を楽しめるお店があります。それは浅草一丁目にある「ロシヤ料理 ラルース」。
地下鉄浅草駅から徒歩約5分、浅草寺や浅草公会堂からもほど近い場所にあります。

「1983(昭和58)年から営業しているので、42年ですね。父が若い頃にロシア料理のレストランで修行して、そこで料理長を務めたのち、修行した街でもある浅草に店を出したいということで、ここで商売をさせていただいております」と話すのは2代目の髙間厚さん。初代のお父様は今も厨房に立ち、料理を作り続けています。
「うちのロシア料理は、基本的なメニューはあまり変わらないのですが、素材を活かす料理を心がけていますね。ロシア料理は根本的に寒い国の料理なので、燻製や長時間煮込んだものなど、保存がきく料理が多いのですが、基本を守りつつ、素材を活かした料理作りにこだわっています」
そんな「ロシヤ料理 ラルース」の、おすすめの3品を紹介します。
ラルースと言えばこれ!看板メニューの「キャベツロール」
「トマトベースのスープで3日間じっくり煮込んだロールキャベツですね。通常の場合、キャベツの葉を1枚もしくは多くとも2枚使うと思うのですが、当店は3日間かけてじっくり煮込むので、キャベツの葉を5枚から6枚使っています。中は国産牛のひき肉とよく炒めたタマネギ、調味料などです」

ナイフで切ってみると、キャベツを5〜6枚重ねたとは思えない柔らかさ。トロトロ、ふわふわです。
「巻いてからまず1回、表面に焼き色をつけます。そうすると、キャベツの青臭さがなくなったり香ばしさが出るんですよ。その後トマトベースで3日間煮込みます」。
そして素朴な疑問。なぜロールキャベツではなく「キャベツロール」なんですか?
「牛肉の旨みと野菜の甘みを、包んでいるキャベツに染み込ませます。 その旨みと甘味を染み込んだキャベツを食べてもらいたくて、ロールキャベツではなく、わざと「キャベツロール」と言い方を変えております」
なるほど。お肉だけではなくキャベツも主役。見た目よりも軽やかであっさりとしているけれど、旨みはしっかり。噛み締めるたびに多幸感がやってきます。
テイクアウトの人気も高い、揚げたてハフハフの「ピロシキ」
ロシアの揚げパン、ピロシキ。紙で包んであり、手で持って食べられるようになっています。もちろん揚げたて。熱々を楽しめます。
「中身の具は牛のひき肉とよく炒めたタマネギです。 生地に包んで揚げていますが、いろいろ改良を重ねています。もともとはパン生地で包んでいたのですが、食感にもこだわって、バターを少し多めに加えた、パイ生地に近いようなものにしております」

かぶりつくと、ひき肉の旨みとソースの旨み、その全てを包み込むパン生地のふかふか、もちもち感。これはテイクアウトでも注文したくなる気持ちがわかります。
もちろん、揚げたてを店内で食べるのが一番美味しいんだけれど。
常に作り置きをしているわけではないので、テイクアウトの注文の場合、店に行く前に電話で、または食事を楽しむ際にも早めに注文するのがおすすめです。
カリッと、そしてふわっと。カニとエビがたっぷり入った「カニの海老巻きコロッケ」
「カニクリームにエビを巻いてからコロッケにしたものです。これもよく炒めたタマネギを、特製のベシャメルソースを合わせてカニクリームを仕上げております。甘みもあって、とてもご好評いただいております」

カニクリームでエビを巻くとは、なんて贅沢なコロッケ! ナイフを入れると、外はサクッと、そして中はしっとり。カニの身もたっぷり入っています。
これは自分で再現不可能、まさにプロの作る料理! 口の中で広がる美味しさに思わずうっとりしてしまいます。
もしできるならこれもピロシキ同様にテイクアウトしたい。頑張った日、大変だった日に、自分のご褒美として食べたくなるような、スペシャルな美味しさです。

これからの寒い季節のおすすめを聞くと、
「ロシア料理の代表的な料理、ビーフストロガノフです。デミグラスソースで牛肉を煮込んでいるのですが、くどさはなく軽めに仕上げております。キャベツロールと同じくらい人気があります」。確かにそれは食べたくなる!
そして、街を歩いているとどこも賑やかな浅草にありながら、落ち着いた静かな雰囲気が印象的です。
「だって、インバウンドの観光客の方は、日本に来てロシア料理を食べようと思わないでしょ。だから浅草にあるけれど、お客様は日本人の方ばかりですね。割と落ち着いた感じでご利用いただけると思いますよ」。なるほど。それはいいこと聞きました!
そして、この店でもう一つ注目したいのはワインリスト。店主が集めたフランスワインが揃っています。
「私は修業中ワインをいろいろ勉強させていただいたので、フランスワインを取り揃えております。なので常連のお客様の中にはワインを目的に来るお客さんもいらっしゃいます」。
もちろん食後はロシアンティーを。ジャムは別添えで出すので、好きな甘さで味わうことができます。
本格的な冬になり、酉の市や歳の市、羽子板市などが楽しみな浅草。週末や祝日でもインバウンド観光客がほぼいない、落ち着いた空間で食事ができる「ロシヤ料理 ラルース」。次回はビーフストロガノフと、おすすめのワインを楽しみにまた行きたいと思います。
ロシヤ料理 ラルース
住:東京都台東区浅草1-39-2
TEL:03-3841-3383
営:11:30〜14:00(LO)、17:00〜21:00(LO20:30)
休:火曜(祝の場合、月曜または水曜になる場合あり)
※料理の価格には別途サービス料(10%)がつきます
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