パンクしないしメンテも楽! 空気のいらない次世代タイヤ「エアフリー」が公道で全国初の実証実験 富山の“電気バス”に装着
2026年の社会実装を目指す
富山県富山市とブリヂストンは2025年11月8日、ブリヂストンが開発する次世代タイヤ「AirFree(エアフリー)」を富山市が運営するグリーンスローモビリティ「BouleBaaS(ブールバース)」に装着、富山駅前で出発式が開催されました。

エアフリーは、空気充填がいらないブリヂストンの次世代タイヤです。ブリヂストンは2008年より「エアフリーコンセプト」として技術開発を進めてきました。現行型は第3世代となります。
空気の代わりに側面のスポークで荷重を支えます。青色のスポークは、薄暮時の視認性を最大化するといった意味も含まれ、日中から夕暮れ時まであらゆる明るさにおいて高い視認性を確保、安心安全を確保するといいます。
空気充填がいらないということは、パンクもなく日々の空気圧チェックなどは不要。メンテナンスが簡単なのがエアフリーの特徴です。
トレッドゴムは張替え可能、さらにスポーク部分は樹脂でできていて、溶かして再成型することでリサイクルしやすくシンプルな構造となっています。
これまで、東京都小平市近郊で軽自動車に装着したエアフリーで公道での実証実験が行われていますが、乗客を乗せての実証実験は富山市のブールバースが全国初となります。
ブールバースは令和5年度(2023年度)より本格運行を開始した8輪タイプのグリーンスローモビリティ(電気バス)で、乗車定員は9名。土日祝日に富山駅北口から富山県美術館・富岩水上ライン乗り場前まで運行されています。19km/h以下で走行します。2025年の運行期間は11月24日までで、料金はおとな100円(中学生以下無料)です。
富山市とブリヂストンはグリーンスローモビリティ運行事業に関する連携協定を2025年2月13日に締結。今回の実証実験では、車両データ、走行データ、メンテナンス状況、利用者アンケートといったデータを収集することで、特性や昨日、提供価値を検証するとともに、2026年の社会実装に向けて活動を推進するといいます。
出発式ではテープカットが行われ、市民を乗せた第1便がゆっくりと走っていきました。

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会場には、実際にブールバースに装着されるものと同じエアフリーが展示されていました。
12インチと軽自動車サイズの大きさのエアフリーを手で持ってみると、ふつうのホイール組みのタイヤよりも若干重め。聞けば「だいたいこの1本全体で12kgぐらいです(ブリヂストン担当者)」とのことで、耐荷重は1本300kgほどといいます。
1cmにも満たないタイヤのサイドウオール(?)には「535✕115 N 305 66L」とのタイヤサイズ表記。
速度記号「N」とは最高速度140km/hを表す表記ですが、「公道での実証実験は一般道で行っていて、高速道路では行っていません。基本的にはこういったグリーンスローモビリティですとか、配送のラストワンマイルの部分で使われるということを想定しています(同担当者)」とのことでした。
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