待望の“6速MT”搭載「STIスポーツ#」まもなく発売! カナダ仕様のスバル「WRX」に乗って分かったCVT車では味わえないエンジンの“別の顔”
「WRX STI」とは別物――リズムを楽しむ“大人のスポーツセダン”
ところで「WRX STIスポーツ#」は、現行型「WRX」シリーズで待望のMT車となりますが、かつて存在した「WRX STI」とは異なる部分がもちろんあります。
例えばエンジンは、308psだった「WRX STI」の“EJ20”型ほどパワフルではありませんし、4WDも凝りまくりの“DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)”方式ではありません。つまり、かつての「WRX STI」ほど走りはキレキレではなく、そのまま競技に出られるほどのスパルタンさもない、というわけです。なので一部には「僕らが求めていたMT車はこんなものではない」という人もいるかもしれません。
でも、モータースポーツに参戦するわけでも、限界性能を追い求めるわけでもない筆者としては、これくらいが「ちょうどいい」と思うのです。なぜなら、プロドライバーには程遠いドライビングスキルで気軽に性能を楽しむには、現状でも限界に近いと思うので。
例えば、靴を選ぶとき、いくらスポーツが好きな人でも、本格的にトレーニングしたり競技会に出るわけでもなければ、ストイックに陸上競技用のスパイクを履く必要はないでしょう。ちょっとサッカーを楽しむ程度であれば、本格的なサッカーシューズも不要ですよね。スポーティなスニーカーでもちょっとしたスポーツは楽しめます。
「WRX」のMTも、それと同じ。“ちょうどいい”と思えるレベルなのです。

ただスバルに対しては、お願いしたいこともあります。それは、できるだけリーズナブルなMT車も設定して欲しい、ということ。
「WRX STIスポーツ#」はいうなれば“全部載せ”モードのモデルで、前後のフレキシブルドロースティフナーやフロントのフレキシブルドロータワーバーといったボディパーツを始め、STIがチューニングした電子制御ダンパーやブレンボ製の18インチフロント対向6ポット&リア対向2ポットブレーキキャリパー、ドリルドディスクローター、19インチのタイヤ&ホイールなど、相当な装備が組み込まれています。もちろん価格は、それ相応。少なくとも700万円前後になると思われます。
一方、今回試乗したMT車はそういった装備を簡略化したベーシックグレードで、価格は4万785カナダドル。日本円にして約460万円ということです。
装備はシンプルでもいいので、このくらいの価格で手に入れられたらうれしいと思います。スバルにはぜひ、そういうモデルの展開を願わずにいられません。もちろん限定ではなく、欲しいと手を上げればいつでも手が届くような形で。
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