10億円超えなるか!? 59年前の“オリジナル”フォード「GT40」を発見 公道仕様はわずか31台 フェラーリに勝つために生まれた「MkI」の価値とは
落札予想価格は650万ドルから800万ドル
2026年2月に米国フロリダ州マイアミで開催されるRMサザビーズ主催のオークションで、1967年式フォード「GT40 MkI」が出品される予定です。
どんなクルマなのでしょうか。

真に「伝説」と呼ばれるにふさわしいクルマは、じつはごくわずかしか存在しません。
その中でも、フォードGT40は特別な存在です。
このクルマは、イギリス・スラウの工場からテスト地のカリフォルニア、そしてル・マン24時間レースが開催されるサルト・サーキットに至るまで、血と汗と努力を重ねながら開発されました。
その目的はただひとつ、王者であるフェラーリを打ち破ることでした。結果として、GT40は1966年から1969年まで4年連続でル・マン24時間レースを制し、世界最高峰のスポーツカーレース史に残る偉業を成し遂げます。
この計画はフォードの強い意志のもとに始まり、英国のフォード・アドバンスト・ビークルズで開発が進められました。
初期は苦戦が続きましたが、キャロル・シェルビーらの改良と膨大なテストによって完成度を高め、1966年のル・マンでは1位から3位までを独占、伝説が誕生します。
生産されたGT40は全タイプでも合計約133台に過ぎず、そのうち公道仕様のMkIはわずか31台でした。
今回オークションに出品予定のシャシ番号「P/1058」は、GT40 MkIの87台中の1台であり、公道仕様31台のうちの貴重な個体です。
ホモロゲーション取得のために用意されたこの仕様には、ミラーやヒーター付きウインドシールド、レザーシート、カーペットなど最低限の快適装備が備えられていました。
1966年にデトロイトへ送られた後、販売促進プログラムの一環としてディーラー展示に使用され、1967年にはマサチューセッツ州のディーラーで公開されます。その後複数のオーナーの手を経て、1969年にはレーシングスクール創設者として知られるSkip Barberの所有となりました。
その後ニューヨークのオーナーのもとで長く保管され、1980年代にレストアが行われます。2002年以降はオリジナルのカーマインレッドへ戻され、機関整備も実施されました。
2010年代以降もコンクールやサーキット走行に参加しつつ大切に維持され、近年もエンジン整備が施されています。激しいレース使用車と異なり状態は良好で、当時の識別タグや装備の多くが残されています。
GT40は、アメリカ車史上もっとも成功したプロトタイプレーサーのひとつとして現在も高い評価を受けています。映画『栄光のル・マン』や『フォードvsフェラーリ』によって神話的存在となりました。フォードは2005年と2006年に「フォードGT」として復活させ、さらに2016年ル・マンでも現代版で勝利を収めました。
わずか31台の公道仕様MkIの一台であるP/1058は、フォードGTの歴史を象徴する存在です。モータースポーツの原型ともいえるこの名車は、コレクターにとって究極の到達点となり得る、まさに伝説を体現した一台といえるでしょう。
この1967年式フォード「GT40 MkI」、落札予想価格は650万ドルから800万ドル(1USドル=153円換算で、日本円で約9億9497万円から12億2458万円)とされています。
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