ラ・フェラーリをベースにしたサーキット専用モデル! 生産わずか60台 1000馬力超えのハイパーカー「FXX-K Evo」が高額落札 気になるお値段とは
走行4244kmの極上ワンオーナー車
2026年4月にモナコで開催されたRMサザビーズ主催のオークションに、2018年式フェラーリ「FXX-K Evo」が出品され、高額落札されました。
フェラーリが展開する特別顧客向けプログラム「XXプログラム」は、2005年に登場した「FXX」、そして2010年の「599XX」によって大きな成功を収めました。
これらのモデルは単なる限定車ではなく、サーキット専用開発車両として位置づけられ、オーナーはフェラーリ主催イベントで走行を楽しみながら、そのデータを将来の市販車開発へフィードバックするという、極めて特別な役割を担っていました。まさに顧客とメーカー双方にメリットをもたらす“究極の共同開発プロジェクト”だったのです。
そのFXXの真の後継モデルが姿を現したのは、2013年のジュネーブモーターショーでした。
フェラーリは同ショーでハイブリッドハイパーカー「ラ・フェラーリ」を発表。V12自然吸気エンジンとHY-KERSシステムを組み合わせた革新的なモデルとして大きな話題を呼びました。
そして翌2014年、アブダビ・ヤス・マリーナ・サーキットで開催された「フィナーリ・モンディアーリ」において、サーキット専用モデル「FXX K」が正式に公開されます。
FXX Kは、ラ・フェラーリをベースにしながらも、ほぼ別モノといえる進化を遂げていました。
搭載される6.3リッターV型12気筒エンジンは、専用カムシャフトや磨き上げられた吸気マニホールド、新設計エキゾーストシステムなどによって大幅に強化され、エンジン単体で848馬力を発生。さらにF1由来のハイブリッドシステムが187馬力を追加し、システム総出力は実に1035馬力に達しました。これはベース車であるラ・フェラーリを85馬力も上回る数値です。
センターコンソールには「マネッティーノ」と呼ばれる制御ダイヤルを装備し、電動モーターのアシスト特性を4段階で切り替え可能。その中には“瞬時に最大トルクを発生させる”モードも用意されており、まさにレーシングカーさながらのレスポンスを実現していました。
エアロダイナミクス性能も徹底的に追求されています。
フロントには大型スプリッターと垂直フィンを追加し、リアにはツインスポイラーを装備。これによりダウンフォースはラ・フェラーリ比で50%向上しました。さらにボディサイズも全長で194mm、全幅で59mm拡大される一方、軽量化によって車重は約1255kgまで削減されています。その結果、フィオラノ・サーキットのラップタイムは1分14秒を記録。ラ・フェラーリより5秒も速い驚異的な性能を見せつけました。
そして2017年には、従来のXXモデル同様に進化版「FXX K Evo」が登場します。
固定式デュアルリアウイングや改良型リアブレーキインテークなど空力性能をさらに磨き上げ、ダウンフォースはFXX K比で23%、ラ・フェラーリ比では実に75%増加。サーキット走行性能はさらに極限領域へ到達しました。

今回オークションに出品された個体は、2018年式の「FXX K Evo」で、2017年10月に新車購入された車両です。以来8年間、購入したオーナーが所有し続けました。
最終生産ロットの約20台に含まれる希少なEvo仕様で、シャシーナンバーは「238035」。ボディカラーはロッソ・マルティーノにビアンコ・アヴスのアクセントを組み合わせ、サイドにはゼッケン「87」が大胆に描かれています。
走行距離は4244km。2024年6月時点のテクニカルレポートによれば、サスペンションブッシュ寿命85%、ドライブシャフト45%、ギアボックス85%、エンジン寿命85%と、コンディションも良好です。
さらに2024年4月には高電圧バッテリーのオーバーホールも実施されており、各種油脂類交換やブレーキパッド新品交換を含め、整備費用は6万8511ユーロに達しています。
生産台数はわずか約60台ともいわれるFXX Kシリーズ。その頂点ともいえるEvoは、フェラーリXXプログラムの集大成であり、現在でも“究極の顧客向け開発マシン”として特別な存在感を放っています。
そんな2018年式フェラーリ「FXX-K Evo」、最終的に518万ユーロ(約9億5900万円)で落札されました。
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