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今でもそうだけど昔の将軍にとっても“力の源”だった!? わざわざ江戸城まで湯を運ばせた「徳川将軍家御用達」の温泉地3選

続いては栃木県と群馬県に位置する温泉地を紹介

●栃木県「日光湯元温泉」

 続いて紹介するのは、栃木県日光市に位置する「日光湯元温泉」です。

 日光湯元温泉は、788年に日光山輪王寺を建立した勝道上人によって発見されたと伝えられている温泉地です。

栃木県「日光湯元温泉」
栃木県「日光湯元温泉」

 日光は徳川家康を祀る日光東照宮が造営された場所であり、江戸時代を通じて幕府の厚い庇護を受けました。

 奥日光に位置する湯元温泉は、日光山温泉などと称され、中禅寺別所の管轄下で湯守によって管理されていました。

 当時は女人禁制および牛馬禁制の季節営業の湯治場として、夏季の5ヶ月間のみ開かれていました。

 日光湯元温泉の泉質は硫化水素型の単純硫黄泉で、湧出量は毎分1700リットル以上と豊富です。

 地中から湧き出した直後の源泉は無色透明ですが、地上で空気に触れることによって乳白色やエメラルドグリーンに変化するという特徴を持っています。

 国民保養温泉地の第一号に指定されており、お湯にはメタケイ酸が多く含まれ、美肌や疲労回復などに効果があるとされています。

 明治時代以降はイギリス人女性旅行家のイザベラ・バードが滞在して記録を残したり、イギリス公使のアーネスト・サトウが足しげく通ったりするなど、外国人向けの避暑地として発展しました。

 現在では戦場ヶ原や湯ノ湖などのラムサール条約登録湿地に隣接する豊かな自然環境のなかで、ハイキングやウインタースポーツなど四季を通じた滞在が可能な地域として整備されています。

●群馬県「草津温泉」

 最後に紹介するのは、群馬県吾妻郡に位置する「草津温泉」です。

 活火山である白根山と本白根山に抱かれた草津温泉は、日本三名泉のひとつに数えられており、湧出量が豊富な温泉地です。

群馬県「草津温泉」
群馬県「草津温泉」

 徳川家との関わりについては、1596年に豊臣秀吉が病中の徳川家康に対して草津の湯の特効を教え、湯治を勧めたという記録が存在します。

 さらに江戸時代の温泉番付において当時の最高位であった東の大関として名を馳せ、1717年には8代将軍徳川吉宗が草津の湯を汲み上げさせ、江戸城に運ばせて入浴を行いました。

 草津温泉の最大の特徴は、pH1.6から2.1という非常に高い酸性度を持つ泉質にあります。

 この強い酸性は高い殺菌作用を持ち、源泉に5寸釘をつけておくと10日ほどで跡形もなく溶けてしまうほどの性質を備えています。

 また、源泉の温度が50度から90度近くに達するため、成分を水で薄めることなく温度を下げるための「湯もみ」という独特の入浴法が江戸時代から受け継がれています。

 明治時代にはドイツ人医師のベルツ博士がこの地を訪れ、その環境と泉質を高く評価して世界に紹介しました。

 現在ではドイツのビーティヒハイム・ビッシンゲン市やオーストリアのノイシュティフト村などの都市と姉妹都市提携を結んでおり、国際的なリゾートとしての顔も持っています。

 温泉街の中心にある湯畑周辺の遊歩道は芸術家の岡本太郎がデザインを監修しており、歴史と文化が交差する景観を形成しています。

※ ※ ※

 今回取り上げた熱海温泉、草津温泉、日光湯元温泉は、それぞれが独自の泉質と歴史的背景を持つ温泉地です。

 現代では交通網の発達により、かつては運ぶのに多大な労力を要した名湯へも比較的容易にアクセスすることが可能となりました。

 古くから人々を癒やしてきた温泉地を訪れ、その歴史や自然環境に触れながら湯に浸かることで、日々の疲労を和らげることができます。

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東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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