実は“使いやすさ”が理由なだけじゃない!?「物理ボタン復活」の動きも見られ始める今… それでも最近のクルマがタッチパネルを採用し続ける目的とは
「多機能化するクルマ」へ対応する手段という側面も
それ以外にも、タッチパネルには物理ボタンにはない「拡張性」という大きなメリットが存在します。
近年では通信回線を利用してソフトウェアのアップデートをおこなうクルマも増えており、時代の変化に合わせてさまざまな機能が追加されるようになりつつあります。
ただ、既存の物理ボタンではそうした機能の追加に対応することが難しいのが実情です。
その点、タッチパネルであれば、その時々の機能に応じたさまざまなユーザーインターフェース(UI)を実装することが可能です。

さらに、ユーザーの使用頻度に合わせてタッチパネル上に表示する機能を変更するなどのカスタマイズも可能です。
もし仮に、同様のことを物理ボタンだけで実現しようとすると、インストルメントパネル上に無数の物理ボタンが並ぶことになりかねません。
また、未知の新機能が追加された際には、それを操作するスイッチが存在しないという問題に直面します。
クルマの多機能化が今後も進むことは間違いなく、そのなかではタッチパネルの重要性が一層際立っていくことはたしかです。
※ ※ ※
とはいえ、あまりに急進的な物理ボタン廃止の流れが見直されつつあるのも事実です。
実際、フォルクスワーゲンでは「ゴルフ」や「ID.」シリーズで採用されていたタッチ式のスイッチを物理ボタンに戻すといった動きを見せています。
また、ポルシェ「カイエン」のように、大型のタッチパネルは採用しながらも特定の機能については物理ボタンで操作できるようにするというハイブリッド方式を採用するケースも見られます。
こうした例を見ても、タッチパネル一辺倒の時代は終わりを迎えつつあることがうかがえます。
その一方で、タッチパネルのもつメリットの大きさを考えると、物理ボタンに完全に回帰することは考えにくく、それぞれが共存するかたちになっていくものと考えられます。
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