なぜ関西では「モータープール」って言うの? 東京では廃れた“駐車場”の呼び方が今も残る背景とは
なぜ関西以外には広がらなかったのか
ただ、「モータープール」が設置されていたのは関西に限った話ではありません。
特に、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が置かれていた東京・日比谷周辺には数多くの「モータープール」が存在していたという記録が残っています。
にもかかわらず、なぜ関西以外では「モータープール」という言葉がほとんど残っていないのでしょうか?
そこには、さまざまな理由があるようです。
たとえば、東京の主要エリアでは進駐軍が撤収したあとすぐに再開発がはじまり、かつての「モータープール」もまたたく間に消えていきました。
また、首都である東京では、かつての進駐軍の「ニオイ」を排除する風潮が強かったことも、「モータープール」という言葉が消えた要因のひとつと言われています。

一方、関西では東京のような大手デベロッパーによる大規模な再開発は比較的少なかったことから、本来の意味での「モータープール」もしばらく存在していたようです。
さらに、関西は古くから独自の言葉づかいや商習慣を育んできた地域であり、外来語を独自の形にアレンジして日常語に取り込む土壌がありました。
そうした土壌が、「モータープール」という名称を根付かせる大きな理由であったと考えられます。
ただ、「モータープール」という呼び方については、関西のなかでも多少の地域差があるとされています。
実際、大阪や神戸では「モータープール」という呼び方が広く浸透している一方、同じ関西圏でも京都や奈良ではそれほど一般的ではないといいます。
こうした違いは、進駐軍の駐留規模や期間、あるいはその後の再開発の度合いが少なからず影響を与えているのかもしれません。
※ ※ ※
駐車場の呼び方は、その地方の特色が出やすいとされています。
たとえば、一般的には「屋根やシャッターの備わる駐車場」を指す「ガレージ」ですが、京都ではコインパーキングなどもふくめたあらゆる駐車場を「ガレージ」と呼ぶことがあります。
また、屋根の有無にかかわらず、愛車を駐車する場所を「車庫」と呼ぶ事例は日本全国でめずらしくないようです。
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