赤/黒ボディの「512BB」はスーパーカー世代の憧れ! 45年前なのに走行わずか851km “奇跡のフェラーリ”がオークション登場
オリジナルとみられるミシュランXWXタイヤも残されている
スーパーカーブームをリアルタイムで経験した世代にとって、フェラーリ「512BB」という名前には特別な響きがあります。
ランボルギーニ「カウンタック」とともに、1970年代後半から1980年代にかけて子どもたちを熱狂させたスーパーカーの代表格であり、漫画「サーキットの狼」に登場したことでも知られる存在です。
そんなフェラーリ512BBのなかでも、まさに当時のスーパーカー少年たちが憧れた仕様といえる1981年式が、ブロードアロー・オークション主催のザウテ・コンクール・オークション2026に出品されます。
今回出品されるのは、シャシナンバー35409のフェラーリ512BBです。注目すべきは、赤いボディの下半分をブラックで仕上げた、いわゆる「赤黒」のカラーリングでしょう。
真っ赤なボディだけではなく、サイドから下をブラックとした512BBの姿は、当時のスーパーカーを象徴するカラーリングのひとつでした。低くワイドなボディ、跳ね上げ式ヘッドライト、黒く塗られた下半分、そして大きく張り出したリアフェンダー。その姿を見て、「いつか乗ってみたい」と思った少年も少なくないはずです。
「サーキットの狼」が生み出したスーパーカーブームのなかで、512BBはまさに憧れのフェラーリでした。
カウンタックのような派手なウェッジシェイプとは異なり、512BBには流麗で美しいスタイリングがあります。それでいて、キャビン後方にはフェラーリ伝統の12気筒エンジンを搭載するという、まさに当時のスーパーカー少年が夢中になる要素を備えていました。
512BBは、1976年に365GT4 BBの後継モデルとして登場しました。「512」という名称は、約5リッターの12気筒エンジンを意味しています。搭載するのは4.9リッターの水平対向12気筒エンジンで、4基のウェーバー製3連キャブレターを装着。5速MTを組み合わせ、フェラーリが公称した最高速度は300km/hに達しました。
今回の個体は、キャブレター仕様として生産された最後期の512BBの1台です。1981年1月に完成し、4.9リッターF102B型フラット12エンジンを搭載しています。

さらに驚くべきはその走行距離です。
現在の走行距離はわずか851km。新車から約45年が経過した現在でも、ほとんど走行されることなく保存されてきました。
センターロック式の5本スポークホイールには、オリジナルとみられるミシュランXWXタイヤも残されているといいます。もちろん実際に走行する場合にはタイヤ交換が必要になるでしょうが、それほどまでに保存状態が優れていることを示す貴重な1台です。
1981年の購入時のインボイス、整備記録、工具やジャッキ、純正ドキュメントなども付属します。また、エンジンを降ろして行う大規模な整備も実施されており、機械的なコンディションにも配慮されてきました。
オークションでの落札予想価格は35万〜40万ユーロ、日本円にするとおよそ6000万〜6900万円です。
走行距離851kmという希少性もさることながら、赤黒の512BBというだけで、スーパーカー世代にとっては特別な存在でしょう。
「サーキットの狼」に熱狂し、スーパーカー消しゴムを集め、フェラーリとカウンタックに憧れた世代にとって、この512BBは単なるクラシックカーではありません。あの時代の「憧れ」そのものが、奇跡的なコンディションで現代に残されているのです。
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