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わずか80台しか存在しない「真っ赤なポルシェ」がオークションに登場 再び脚光を浴びる21年前に登場したV10スーパーカー「カレラGT」とは

「V10自然吸気+6速MT」の 究極の“アナログポルシェ”

 2026年10月、ベルギーのクノッケ=ヘイストで開催されるブロードアロー・オークション主催の「ザウテ・コンクールオークション2026」に、2005年式ポルシェ「カレラGT」が出品されます。

 予想落札価格は270万~330万ユーロ。1ユーロ=170円で換算すると、日本円で約4億5900万~5億6100万円という非常に高額なレンジです。

 この個体の最大の特徴が、ボディカラーです。ポルシェの「ガーズレッド」をまとっています。

 カレラGTは世界で1270台が生産された希少なスーパーカーですが、そのうちガーズレッドで仕上げられた個体は、わずか80台。全生産台数の約6.3%にすぎないといいます。

 つまり今回のクルマは、1270台のカレラGTのなかでも、とくに少ないカラーリングを持つ1台なのです。

 しかも、この赤いボディは再塗装されたものではなく、工場出荷時のオリジナルペイントを維持しています。シャシナンバーは「1056」。2005年9月にドイツ向けとして完成し、最初のオーナーはポルシェのライプツィヒ工場で納車を受けています。

 その後の履歴も興味深いものです。新車から記録上わずか4人のドイツ人オーナーが所有し、直近のコレクターは約15年間所有。その間の走行距離は約1000kmだったとされます。

 2025年4月にはポルシェ・センター・シュトゥットガルトで整備を受け、重要なAPA3サスペンションのリコール対策も実施されています。さらに2026年5月には、カレラGTの専門家による41ページにも及ぶ調査報告書が作成され、オリジナルの塗装、エンジン、トランスミッションが確認されています。カタログ掲載時の走行距離は2万423kmです。

 では、そもそもカレラGTとはどんなクルマなのでしょうか。

 2000年のパリ・モーターショーでコンセプトカーとして登場したカレラGTは、レーシングカー開発から生まれた5.7リッターV型10気筒自然吸気エンジンを搭載します。最高出力は605馬力で、組み合わされるのは6速MT。カーボンファイバー製モノコックなども採用され、当時のポルシェが持てる技術を凝縮したフラッグシップモデルでした。

 そして現在、この「V10自然吸気+マニュアル」という組み合わせそのものが、カレラGTの価値を高めています。

 最新のスーパーカーではターボ化や電動化、2ペダル化が進んでおり、同じようなパワートレインを持つ新車は、もはやほとんど存在しません。

2026年10月に開催されるオークションに出品予定の2005年式ポルシェ「カレラGT」(c)2026 BROAD ARROW Auctions
2026年10月に開催されるオークションに出品予定の2005年式ポルシェ「カレラGT」(c)2026 BROAD ARROW Auctions

 近年のオークションでも、カレラGTは高値で取引されています。

 2025年2月28日にRMサザビーズ主催オークションで落札された2005年式カレラGTは154万5000ドル。2025年2月末の為替レートを1ドル=約150円として換算すると、日本円で約2億3200万円です。

 また、同年9月にはBring a Trailerで走行約1800マイルの個体が192万1000ドルで落札されており、カレラGTはすでに100万ドル台後半で取引されるケースもあるコレクターズカーとなっています。

 そう考えると、今回の270万~330万ユーロという予想価格は、過去の落札実績と比較してもかなり強気です。

 ただし、その理由は明確です。世界1270台という希少性に加え、そのなかでも80台しかないガーズレッド。さらにオリジナルペイント、オリジナルエンジン&トランスミッション、長期にわたる所有履歴、ポルシェによる整備記録、専門家による詳細な確認といった条件が重なっています。

 そして何より、現代では新たに生み出すことが難しいV10自然吸気エンジンと6速MTを組み合わせた「アナログ・スーパーカー」であることです。

 赤いカレラGTは、単なる希少車というだけでなく、スーパーカーが電動化へ向かう前の時代を象徴する1台。その希少性とオリジナルコンディションが、5億円超という今回の強気な予想価格につながっているといえそうです。

Gallery 【画像】超カッコいいね! 真っ赤なポルシェ「カレラGT」を見る(30枚)(30枚)
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