ボルボ「EX30クロスカントリー」に待望の後輪駆動モデル登場 ツインモーターとどう違う? 走って感じた“中身の濃さ”とは
2輪駆動でもしっかりトラクションを発揮し安定感ある走り
しかし今回登場したEX30クロスカントリー ウルトラP5は、同じBEVでもシングルモーターの後輪駆動ということで、トラクションでも安定性の面でもAWDの助けは受けられません。

後輪モーターのスペックはAWDと同じで、200kW(272ps)/6500-8000rpm、343Nm/5345rpmを発揮するため、スペックだけ見るとジャジャ馬になるのかと予想したら、それは杞憂でした。
試乗日は雨でしたが、しっかりと路面を捉えアクセルペダルを深く踏み込んでも横滑りする気配はなく、期待以上の加速をしてくれました。一般道試乗なのでESCはカットしませんでしたが、作動したとしても制御がうまいのかそれを感じることはありませんでした。
2輪駆動でもしっかりトラクションを発揮し、安定性も保てる理由は車検証を見て納得しました。
車重は1790kgで、前輪840kg、後輪950kgなので前47%、後53%という重量バランスです。重い荷重が掛かっている後輪を駆動し、加速することによりさらに後輪に荷重が移るので、タイヤに掛かる荷重が増え、より路面を捉える力が増しているからなのです。
そして後輪駆動なのでコーナー出口に向かってアクセルを踏み込んでいっても、前後のコーナリングフォースのバランスが取れて外に膨らむ感じにならず綺麗にライントレースしてくれます。気持ちよくドライビングを楽しめるクルマです。
コンパクトなSUVといっても、車内空間は広く快適です。特に良いのはシートです。
運転席のシートはフレームがしっかりしていて、その上のクッションがソフト過ぎず、ハード過ぎずちょうど良い感じの硬さです。座った瞬間に良いシートだということがわかりますが、これなら長距離ドライブしてもお尻や腰が痛くなることはなさそうです。
もうひとつは、このシートによって箱根のワインディングロードでもドライビングしやすくなっているのです。
カーブの入口からハンドルを切り込んでいきますが、左カーブの場合には右手で3時の位置から左に押すように切っていきます。このときにバックレストがソフト過ぎるシートの場合、肩がシートに沈むようになり、ハンドルを切ったつもりでも実質的な切り角が少なくなってドライバーの期待どおりに曲がってこないという現象が起きるのです。
それがEX30クロスカントリーの場合には、快適さを保ちながらもドライビングを高い次元で確保できているところが素晴らしいと思いました。
EX30クロスカントリーの中身の濃さは、それを知れば知るほど魅力溢れるものでした。それが599万円というのも大きな魅力です。

●VOLVO EX30 Cross Country Ultra P5 Long Range Electric
ボルボEX30クロスカントリー ウルトラP5 ロングレンジ エレクトリック
・車両本体価格(消費税込):599万円
・オプション込試乗車価格(消費税込):617万5900円
・全長:4235mm
・全幅:1850mm
・全高:1565mm
・ホイールベース:2650mm
・車両重量:1790kg
・モーター最高出力:272ps/6500−8000rpm
・モーター最大トルク:343Nm/5345rpm
・一充電走行可能距離:530km
・交流電力量消費率:150Wh/km
・駆動方式:後輪駆動
・乗車定員:5名
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