走行わずか92キロ 11年前なのに“ほぼ新車”の「白いフェラーリ」がオークション登場 高騰続ける「ラ・フェラーリ」の中でも驚くべき予想価格の理由
バッテリーなどは新品交換済みのハイパーカー
フェラーリの限定ハイパーカー「ラ・フェラーリ」が、2026年11月7日にスイス・チューリッヒで開催されるブロードアロー・オークション主催のオークションに登場します。
注目は、その落札予想価格です。
550万〜750万スイスフラン、日本円にして約10億4500万〜14億2500万円という、驚くほど高額な価格が設定されています。
2015年式のクーペとしては破格ともいえる評価ですが、今回の個体には、それだけの価格を期待させる理由があります。
ラ・フェラーリは2013年のジュネーブモーターショーで発表された、フェラーリ初のハイブリッド・ハイパーカーです。6.3リッターV型12気筒自然吸気エンジンに、F1由来のハイブリッドシステム「HY-KERS」を組み合わせ、システム最高出力は963馬力。
生産台数は499台に限定され、フェラーリの歴史における重要な節目を担うモデルとなりました。
今回出品される車両の最大の特徴は、カタログ作成時点での走行距離がわずか92kmという点です。新車に近い状態を保った、いわばタイムカプセルのような1台といえるでしょう。
ボディカラーは、独特の輝きを放つビアンコ・フジ。インテリアはビアンキ/ネロのレザーで仕立てられ、黄色いブレーキキャリパーがアクセントになっています。
さらに、出品資料によると、高電圧バッテリーや低電圧リチウムバッテリー、関連部品などを交換・整備。ミラノの正規フェラーリディーラーで実施された作業には、26万ユーロを超える費用がかかったとされています。走行距離が極端に少ないだけでなく、ハイブリッドシステムの維持に関わる大きな整備を済ませていることも、今回の評価を支える材料です。

では、ラ・フェラーリの相場は本当に高騰しているのでしょうか。
2025年8月、RMサザビーズのモントレー・オークションでは、走行距離が約87km(54マイル)の2015年式が523万米ドル(約8億2600万円)で落札されました。
そして直近の注目例が、2026年10月9日に開催されたブロードアローのベルギー・ゾート・オークションです。こちらでは2015年式のラ・フェラーリが518万1250ユーロ(約9億2100万円)で落札され、同国の自動車オークションにおける最高額を記録しました。これは落札予想価格400万〜500万ユーロを上回る結果となり、コレクターの強い需要を印象づけています。
ただし、すべてのラ・フェラーリが同じように値上がりしているわけではありません。走行距離やボディカラー、オプション、整備履歴、来歴などによって価格は大きく変わります。
今回の車両も、単に499台限定というだけでなく、92kmという走行距離と高額な整備実績が評価のポイントになっているのでしょう。
はたして、550万〜750万スイスフランという強気の予想価格に届くのか。ゾートでの好結果を受け、チューリッヒでもラ・フェラーリの市場価値を占う重要なオークションとなりそうです。
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