「4000万円で妄想するフェラーリ対決」最新「296GTB」と「ディーノ」のどちらを買うべき!?
4000万円で手に入れるなら、「296GTB」と「246GT」どっちを選ぶ?
つい先日、日本国内でも正式リリースが伝えられた296GTB。わが国における車両本体価格は、3678万円と発表された。
実質的な先代にあたる「F8トリブート」のベーシック価格が3328万円だったことと比べると、大幅なプライスアップがおこなわれたことになる。
●もはや速さは一級品の296GTB
たしかにF8トリブートと比べると、エンジンは2気筒と0.9リッターほどスケールダウンされる一方で、高度なプラグイン・ハイブリッドシステムの導入により、663psを発生するV6ツインターボエンジンに167psの電動モーターを組み合わせ、合算したシステム総出力では830psを発生する。
つまりF8トリブートの720psに対して、パワーは110psも上回ったことになる。
また、フェラーリ本社に隣接するサーキット型テストコース「ピスタ・ディ・フィオラーノ」におけるラップタイムは、F8トリブートより1.5秒も速い「1分21秒」のタイムを計上したことは、その速さがホンモノであることを証明したともいえるだろう。
もちろん、エコロジーコンシャスなプラグイン・ハイブリッド車であることに意義を感じる人もいるだろうが、多くのフェラーリ購入希望者にとって対F8トリブート比で350万円の価格上昇は、その素晴らしい速さと引き換えということであろう。
さらに、軽量化とサスペンションの再チューニングを施すとともに、クラシカルなボディラインを引き立てる、旧き良きレーシングフェラーリ風のリバリーも選択可能としたパッケージオプション「Assetto Fiorano(アセット フィオラーノ)」を選択したら、4000万円などあっという間にオーバーしてしまうことだろう。
従って、少なくとも入手するための対価という点では、旧き良きディーノ246GTと最新の296GTBは限りなく同等に近づいたということになる。
●4000万円でディーノを手に入れる賢い組み合わせ
では今回の命題「フェラーリ296GTBとディーノ246GTでは、どちらを買ったほうが幸せか?」については、なかなか判定が難しいテーマであるといわざるを得ない。
確かに「この2台を購入時に比較検討することはない」あるいは「4000万円にも達したディーノ246GTを購入してしまうようなコレクター的愛好家であれば、デイリーユーズ用として296GTBは当然オーダー済みであろう」などと思われるかもしれないが、それではこの企画としては元も子もあるまい。
もちろん日常使いには、当代最新のフェラーリである296GTBが好適であることには議論の余地もなく、速さというスポーツカー永遠の訴求ポイントでも296GTBが圧倒するだろう。
しかし、筆者が生粋のクラシック派であることを差し引いても、甘く危険なフェラーリの香りをどちらが濃厚に感じられるか、という点では、どうしてもディーノ246GTの肩を持ちたくなってしまう。
また今後の資産価値という点からみても、このあとの世界的大ヒットが予想され、遠からずマーケットにもかなり多く出回るであろう296GTBよりも、ディーノ246GTのほうが一定の相場価格を保つことになるのは、おそらく間違いないものと思われる。
そんな「雑念」も含めて、今回のオークションで落札された個体よりももう少しリーズナブル(?)な3000万円以下のディーノ246GTと、たとえ日常使いのクルマであってもフェラーリにこだわりたいならば、このところ値ごろ感が増してきた「カリフォルニア」の正規ディーラー中古車あたりと組み合わせるのが、4000万円の使い道としてはもっとも穏当な妥協点なのではなどという、まるで余計なお世話といわれてしまいそうな思いを巡らせてしまったのである。
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