メルセデスAMG「SL」のルーフはソフトトップに戻った! なぜバリオルーフを捨てたのか
どうして7代目「SL」はソフトトップに戻ったのか
インテリアデザインは、初代「300SL」の伝統を現代に活かしたものだ。センターコンソールの調整可能なディスプレイなど、コックピットは基本的にドライバーを第一に考えたものとなっているが、リアシートはプラス2とはいいつつも、身長150cmまでであれば日常的に座って移動することが可能な広さを持っている。
当然現代のクルマだけに、MBUXインフォテインメントシステムは標準装備されるが「ハイパーアナログ」というキーワードが示すように、全体のイメージはデジタルの世界とアナログの幾何学性が融合したものとなっている。
電動調整式でヘッドレスト一体型のAMGスポーツシートは標準装備。スポーツシートといいながらも、温風がヘッドレストのエアアウトレットからパッセンジャーコンパートメントに流れ、スカーフのように頭や首の周りを包み込む「AIRSCARF」も装備されるため、フロントシートの快適性は高い。
今回ソフトトップを採用することで、ルーフシステム全体として、21kgの軽量化を実現している。それによる低重心化は、ハンドリングに好影響を与えている。
開閉は電動式で、センターコンソールのスイッチパネル、またはマルチメディアのタッチスクリーンを操作して、開閉動作が終了するまでの時間は約15秒。走行中も、60km/hまでであれば、操作できるようになっている。
搭載されているエンジンは2種の出力レベルを持つ、AMG製4.0リッターV型8気筒ビターボ。トップモデルとなる「SL63 4MATIC+」は、585ps/800Nmを発生。このモデルの0-100km/h加速は3.6秒、最高速度は315km/hだ。
「SL55 4MATIC+」のV8ユニットは、476ps/700Nmという出力で、0-100km/h加速は3.9秒、最高速度は295km/hと発表されている。また、後日となるがこのSLには、ハイブリッドシステムの搭載も予定されている。
トランスミッションは「AMG SPEEDSHIFT MCT 9G」を採用。トルクコンバーターに換えて、軽量かつ低慣性の湿式スタートアップクラッチを採用することで、急発進時や負荷変動時のアクセル操作に対するレスポンスが最適化されている。
サスペンション形式は、前後ともマルチリンク式。SL55 4MATIC+にはAMGライドコントロール・スチールサスペンションを標準装備し、SL63 4MATIC+にはAMGアクティブ・ライドコントロールサスペンションが採用されている。
このAMGライドコントロールサスペンションは、従来の物理的なアンチロールバーのかわりに、油圧によってコンマ1秒単位でのロール制御をおこなうというもの。後輪は「アクティブ・リアアクスルステアリング」によって、100km/hまでは逆位相、それ以上の速度では同位相に操舵される。ブレーキローターは新開発で、軽さが特長となるコンポジット素材を採用している。
ボディサイズはSL63 4MATIC+が、全長4705mm×全幅1915mm×全高1353mm。ホイールベースは2700mmで、トレッドはフロント1660mm、リア1625mm。オイルや冷却水を含めた装備車重は1970kgとなる。
●ソフトトップを採用した理由とは
今回の7代目SLは、先代のバリオルーフからソフトトップへと戻ったことが大きなトピックだ。ソフトトップを採用することで、軽量化、クローズド時における低重心化に加え、オープン時とクローズド時におけるボディ剛性の変化が抑えられるという点もメリットしてあげられるだろう。
さらに、ベントレー「コンチネンタルGTコンバーチブル」などのラグジュアリーブランドのオープンカーは、ソフトトップを採用することが多い。優雅なスタイルを求めるカスタマーにとって、ソフトトップは譲れないポイントなのである。
日本への導入がいつごろになるのか、現段階では不明。早期の導入を期待したい。
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