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「いつかはロールス・ロイス」ではなく「買うなら今でしょ!」2021年にロールス史上最高売上を樹立した理由を深読み

ロールス・ロイスを手に入れる人生のタイミングとは

 しかし、コロナ禍は「いつか」が脆い期待に過ぎないことを浮き彫りにした。

ロールス・ロイスのCEOであるトルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏。2010年以前はBMWグループの上位副社長を務めていた(C)Rolls-Royce Motors
ロールス・ロイスのCEOであるトルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏。2010年以前はBMWグループの上位副社長を務めていた(C)Rolls-Royce Motors

 トルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏によると、どうやらロールス・ロイス購入者のコミュニティにおいても、友人・知人が罹患して亡くなるというケースが多々あったようだ。

 そして、「いつか」を待っていた富裕層によるロールス・ロイス車の購入が活発化した、と分析している。

 人生一度きり、やれるなら今のうちに……。つまりは2010年、某予備校のテレビCMで用いられたキャッチコピー「いつやるか? 今でしょ!」の精神がグローバル化した、と解釈できなくもない。

●2020年に比べると激増とまではいかず

 もっとも冷静に数字を眺めてみると、ロールス・ロイスの公式発表やフィナンシャル・タイムズ紙の記事とは違った面が見えてきた。

 ロールス・ロイス車の販売台数を2017年から見ていくと3438台、2018年4194台、2019年5100台、2020年3756台、2021年5586台となっている。たしかに2021年は前年比49%増だが、それは2020年の前年比26%減を乗り越えて、の話。“平穏”だった2019年と比較すると、2021年は9.5%増に過ぎない。

 それでも「史上最高!」であることは紛れようもない事実だ。

「Rich get richer」(金持ちはより金持ちに)というフレーズがあるが、世界各国による巨大な金融緩和政策が富裕層に利益をもたらし、ロールス・ロイス車購入へ結びついたのかもしれない。それともトルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏が答えたように、「今のうちに」と思っての販売増だったのか、答えは神のみぞ知る。

 いずれにせよ、ロールス・ロイスの販売は着実に増えている。いつかはロールス・ロイスに……、乗ってみたいものだ。

>> ロールス・ロイス・カリナン のカタログ情報を見る

>> ロールス・ロイス・ゴースト のカタログ情報を見る

Gallery 【画像】セールス好調なロールス・ロイスの各モデルを見る(5枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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