VAGUE(ヴァーグ)

バブル王「テスタロッサ」の3倍の値段! 最終進化型「F512M」はコレクターズアイテムとして優良物件です

初期モノ「テスタロッサ」に比べてどれくらい高額落札された?

 F512Mのリアミッドの12気筒エンジンは、燃焼効率のさらなる向上を目指して、燃焼室形状のデザイン変更などまったく新しいデザインとなった。

 ピストンは軽量で高圧縮比を可能とするアルミニウム製に。コネクティングロッドはF355ですでに採用例のあったチタン製である。エンジン単体の重量は224.5kg。12気筒エンジンとしては当時驚異的に軽い数字を実現することになったのである。最高出力は440ps。最高速は315km/hを達成している。

走行距離は1万5300マイル(約2万4623km)未満の「F512M」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
走行距離は1万5300マイル(約2万4623km)未満の「F512M」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

●501台生産されたF512M

 今回RMサザビーズのアリゾナ・オークションに出品されたフェラーリF512Mは、1994年から1996年にかけて501台が生産された中で、75台のみがデリバリーされたアメリカ仕様の1995年式。

 オークションカタログ作成時の走行距離は1万5300マイル(約2万4623km)未満で、新車時のデリバリー先は、フロリダ州フォートローダーデールのシェルトン・フェラーリだった。ここで2か月ほどストックされた後に、ニューヨーク在住の最初のオーナーがそれを購入。2004年末まで販売したフロリダのディーラーで定期的にメンテナンスを受けてきた記録が残っている。またニューヨーク州のディーラーでウォーターポンプの交換もおこなっている。

 2005年6月に、ファーストオーナーからセカンドオーナーに売却され、クルマはマサチューセッツ州に移動。当時から残されている文書によると、コネチカット州グリニッジにあるミラー・モータースの認定フェラーリ技術者が、継続的な定期メンテナンスを担当していることが証明されている。

 そして現在のオーナーに渡ったのは、それから16年後の2021年後半。車両は再びエンジン整備を受けた後、Tubi製の排気システム、スケドーニ製の純正スーツケースとタイヤ修理フォーム、そしてこれまでのドキュメント一式とともに出品される予定。

 アメリカ仕様とはいえ、その価値がヨーロッパ仕様などと比較して大きく低いわけではない。ブラックのエクステリア・カラーにタンのインテリア・カラーという組み合わせも、地味なようで実際にはなかなかにシックなフィニッシュだ。

* * *

 RMサザビーズは42万5000−47万5000ドル(邦貨換算約4900万−5450万円)の予想落札価格を掲げていたが、落札価格は52万7500ドル(邦貨換算約6060万円)と予想を上回るものだった。

 同じオークションに出品されていた1986年式の初期モノ「テスタロッサ」の落札価格は16万2400ドル(邦貨換算約1860万円)。F512Mはおよそ3倍強の価値ということになる。

 スーパーカーでは、最初期モデルがもっとも高額になるケースと、最終モデルがそうなる場合があるが、テスタロッサ系では後者であるようだ。

フェラーリ・テスタロッサ のカタログ情報を見る

Gallery 【画像】最後のリアミッドV12フェラーリ「F512M」を見る(スペチアーレ除く)(26枚)
シチズン「プロマスター」新作 “海の男”をうならせた頼れる1本

page

  • 1
  • 2

VAGUEからのオススメ

海と向き合い、自らを再起動する――プロセーラーが語る、シチズン「プロマスター」で“限界を超える”意味とは【PR】

海と向き合い、自らを再起動する――プロセーラーが語る、シチズン「プロマスター」で“限界を超える”意味とは【PR】

RECOMMEND