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20億円のマクラーレン「F1 GTR」にまさかの誤給油!! どうしてオーナーは軽油満タンにしてしまったのか?

どうしてマクラーレン「F1 GTR」に軽油を給油してしまったのか?

 元レース仕様車ゆえに繊細で、「ちょっと不機嫌なんだろう」くらいに思ったペロード氏。普段からメンテナンスを依頼しているポール・ランザンテ(1995年にル・マン24時間に参戦し優勝)に電話したところ近くに居る、というので来てもらったそうだ。

フランソア・ペロード氏の所有するマクラーレンF1 GTR。1997年以降のロングテールではなく、1994年から1996年に製造されていた初代だ(C)Instagram(@fanchracing)
フランソア・ペロード氏の所有するマクラーレンF1 GTR。1997年以降のロングテールではなく、1994年から1996年に製造されていた初代だ(C)Instagram(@fanchracing)

●オーナー曰く、マクラーレン「F1 TDI」だ!

 マクラーレンF1のマエストロと称される人物でさえ、何をしてもエンジンは始動せずトラブルらしいものは見つけられなかったという。結局レッカー業者を呼び、ショップで詳しく原因を調べることになった。

 そして発覚したのが、軽油(ディーゼル)を給油していたということ。マクラーレンF1 GTRに軽油を給油した事例は、恐らく世界初ではないだろうか。

 一緒にガソリンスタンドに居合わせた友人たちも、ペロード氏本人もまったく気づかなかったという。最近のクルマであれば、給油口の大きさが違うのでミスに気付いただろうが、マクラーレンF1 GTRの給油口は“大きめ”なのだそう。

 また、数日前までフランスに居たペロード氏。フランスであればディーゼル給油ノズルの汚れや匂いで気づいたはずだが、イギリスのディーゼル給油ノズルは綺麗で匂いもさほどなかったという。

「ゴードン・マレーは一切の妥協することなく完璧なクルマを作った……が、ディーゼルで走れるようにはしていなかった」とペロード氏はインスタグラムにコメントしていた。

 そして、ランザンテのショップでディーゼル“抜き”が施された後に、給油口には「フランソア、NO DIESEL!」とステッカーが貼られたという。20億円の価値がある車両に、オーナーに無断でステッカーを貼れる間柄、素敵だ。

 また、ペロード氏は亡くなった際、お悔みにこのように書かれるだろう、ともコメントしていた。

「ここに眠るFP(フランソア・ぺロード)は良き夫、良き父、真のクルマ好き、WEC複数回優勝者でル・マン24時間優勝者。それ以上に、マクラーレンF1 GTRにディーゼルを給油した唯一の人物」

 19台しか現存しない、貴重な元レーシングカーが無事で良かった。

Gallery 【画像】ディーゼル仕様のマクラーレン「F1 TDI」(不動車)誕生「フランソア・ペロード氏のF1 GTR」を見る(9枚)
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