予想価格は1億円超え!? 世界で35台 米国仕様は1台のみの「80スープラ」を発見 まさに公道走行可能な“GTモンスター” 1994年式「TRD3000GT」とは
特別な1台
2026年8月に開催されるブロード・アロー・オークション主催の「ザ・クエイル・オークション」にて、1994年式トヨタ「TRD 3000GT」が出品されます。
1994年、全日本GT選手権(現在のSUPER GT)に第4世代スープラ(A80型)を投入するにあたり、トヨタのモータースポーツ部門であるTRD(トヨタ・レーシング・ディベロップメント)が製作した公道仕様(ロードゴーイング)バージョンが、このTRD 3000GTです。
同年の東京オートサロンで発表され、ファクトリーメイドのコンプリートカーとして実際に生産されたのは世界でわずか35台のみ。まさにユニコーンと呼ぶにふさわしい幻のモデルと言えます。
外観の最大の特徴は、当時のJGTCマシンと同じ大迫力のワイドボディです。
フロントが60mm、リアが50mm拡幅されており、専用のフロントバンパーや、名機3.0リッター直列6気筒「2JZ-GTE」エンジンの冷却効率を高める4連ダクト付きボンネットが、圧倒的な存在感を放っています。
今回出品される車両(ロットナンバー148)は、その35台の中で21番目に製造された個体ですが、最大の価値はその素性にあります。
35台の中で唯一となる「北米(US)仕様のスープラ」をベースに製造された特別な1台なのです。

もともとは6速MTとエアロトップ(脱着式ルーフ)を備えた米国仕様の「スープラ RZ」として誕生しました。
しかし、アメリカを休暇で訪れていた東京のオーナーに新車で購入されるとすぐさま日本へ渡り、その後正式にTRD 3000GTとしてコンプリート化されたという数奇なヒストリーを持っています。
日本国内で大切に乗り継がれた後、2007年頃には海を渡ってデンマークのオーナーの手に渡り、数々のカーショーで披露されました。そして長年の時を経て、ついに生まれ故郷ともいえるアメリカの地へと再び戻ってきたのです。
パフォーマンス面も当時の熱気を色濃く残しています。HKS製のECUチューニングパーツやブーストコントローラーなどで強化されており、最高出力は約500馬力に達すると言われています。
内装にも当時モノのレカロ製レザーシートやデフィ製の追加メーター、カーボントリムが奢られています。
日本のモータースポーツの歴史と、世界中を席巻したJDM(日本国内市場)チューニング文化、そして3カ国を巡った稀有なストーリー。そのすべてを兼ね備えた唯一無二のマスターピースが、この「TRD 3000GT」です。
注目の予想落札価格は、50万ドルから80万ドル(約7500万円〜1億2000万円)と見込まれています。
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