「S800」以来のホンダ・オープンカー!「シティ・カブリオレ」は当時の若者に絶大な人気を誇ったトールボーイ【38年前の今日登場】
ソフトトップはあの「ピニンファリーナ」が設計
38年前の今日、1984年7月4日に発表されたのが、ホンダ「シティ・カブリオレ(CITY CABRIOLET)」です。発売は1984年8月1日でした。

初代「シティ」は1981年11月に登場。背の高いトールボーイデザインを採用するスタイリッシュなFFコンパクトカーは大人気となりました。
同時に登場した、シティに搭載できるトライクバイク「モトコンポ」も人気で、4輪と2輪で「6輪ライフ」を提唱、2輪車と4輪車のメーカーであるホンダらしいコンセプトでした。
そんな初代シティをベースにしたソフトトップオープンモデルが、シティ・カブリオレです。
シティ・カブリオレの開発にあたっては、ボディの基本構造、ソフトトップのスタイリングとレイアウトを、イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナ社に依頼し技術的協力を受けました。
ソフトトップに採用した材質は、ホンダが独自に開発したすぐれた耐候性をもつもので、高い断熱性、防音性が特徴でした。
また、開閉もスムーズで手軽におこなえ、フルオープンにすれば陽ざしの中でのオープンエアモーターリングが楽しめ、閉じれば通常のクルマ同様の走行も可能となっていました。
さらに、リアに収納されたソフトトップを汚れやゴミから守ると同時に、走行風によるバタつきを抑えるソフトトップカバーを標準装備。またリアウインドウには傷がつきにくく、後方視界に優れたガラスを採用。さらに、独立したトランクルームや、キー付車検証ポケットを設けるなど、使い勝手の良いオープンモデルでした。
少量生産の利点を活かし、ボディカラーは専用色を含めて12色を採用。またインテリアもファブリックシート/ビニールレザーシートの2タイプを用意し、オーダーメイド感覚を盛り上げていました。
搭載エンジンは67馬力を発生する1.2リッター直列4気筒SOHC。トランスミッションは5速MTと3速ATが用意されていました。
シティ・カブリオレの当時の車両価格は138万円(東京。AT車は4万円高)でした。
※ ※ ※
シティは1986年10月に2代目にフルモデルチェンジ。2代目シティにはカブリオレモデルの設定がなかったため、シティ・カブリオレは一代限りで消えてしまいました。
登場から40年近く経っているシティ・カブリオレですが、当時人気でかなりの台数が発売されたこともあり、中古車市場ではまだ存在しています。数10万円から100万円台までさまざまですが、古いクルマなので、実際の状態を見てから購入を検討することをおすすめします。
シティ・カブリオレが登場した1984年の出来事
・アップルコンピュータ、Machintosh発表(1月)
・グリコ・森永事件(3月)
・ロサンゼルス五輪でカール・ルイスが4冠(7−8月)
1984年のヒット曲
・つぐない:テレサ・テン
・ギザギザハートの子守唄:チェッカーズ
・夢芝居:梅沢富美男
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