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メルセデス・ベンツ新型「EQB」は3列シートを備える万能な電動SUV! 高効率モーターで航続距離のネガにも対応

ヨーロッパ勢としては唯一の3列7シーター電動SUV

 今回試乗したメルセデス・ベンツ「EQB」は、メルセデスにとって日本市場で3モデル目となるEV(電気自動車)であり、3列シートを備えたSUV「GLB」をベースとしている。

メルセデス・ベンツ「EQB250(AMGラインパッケージ装着車)」
メルセデス・ベンツ「EQB250(AMGラインパッケージ装着車)」

「日本で運転するとしても大きすぎないボディサイズである上に、3列目シートが備わっている。商品性がとても高く、正直うらやましい」とは、以前、とあるインポーターの商品企画担当者から聞いた、ベースモデルであるGLBの評価だ。確かに昨今のトレンドを考えれば、適度なボディサイズを持つプレミアムブランドの3列シートSUVというのは、ライバルに対して大きなアドバンテージとなるだろう。

 EQBとGLBとの違いは、エンジンからバッテリー&モーターに置き換えられたパワートレインのほかに、フロントのライトやバンパー、グリル、そしてリアゲート回りのデザインといったところ。これらデザインは、「EQC」や「EQA」といった先行して上陸している「EQシリーズ」と共通のイメージであり、知っている人が見ればエンジン車であるGLBとの違いを明確に感じとれるだろう。なかでもリア回りは、ナンバープレートの取り付け位置まで異なる(GLBはリアゲート部、EQBはバンパー部)のにはちょっと驚いた。同じボディを使いながら違うクルマに見せるという差別化の目的は、しっかり達成できているといえる。

 インテリアの基本デザインは2台とも同じだが、EQBは助手席側のダッシュボード前にドット調のパネルを組み合わせて先進性を演出するほか、ドアパネルやセンターコンソールにアルミ調の加飾をプラスしている。さらに、メーター表示にEV専用メニューが組み込まれているほか、エアコンのアウトレットやキーにローズゴールドのアクセントをあしらっているのが真新しい。

 ちなみにローズゴールドのアクセントは、モーターのコイルの色をモチーフとしたものだとか。さりげなく電動車であることをアピールし、新しさを演出したいという心意気がひしひしと伝わってくる(残念ながらAMGラインパッケージ装着車はシルバーとなるが……)。

メルセデス・ベンツ「EQB250(AMGラインパッケージ装着車)」
メルセデス・ベンツ「EQB250(AMGラインパッケージ装着車)」

 そんなEQBにおける最大のポイントが、3列目シートの存在だ。なにを隠そう、日本で購入できる輸入EVで3列シートを備えるのは、テスラの「モデルX」や「モデルY」くらいで、ヨーロッパ勢としては唯一の存在となる(SUVというくくりを外せば、日本勢では日産「e-NV200」に3列シートモデルが存在する)。

 先述したように、3列シートSUVはいま、ひとつのトレンドになっており、EVでも3列シート車が欲しいというニーズが一定数ありそうだ。そんなユーザーにとってEQBは、現時点では唯一無二の選択肢となる。

 となると気になるのが、3列目シートの居住性だ。しかし、EQBは大容量バッテリーをフロア下に搭載していることもあってGLBよりフロア位置が高く、それに伴い、座面の高さなどシート設計も変更されているから、どう見ても不利であることは否めない。

 実際、筆者が計測してみたところ、フロア高は2列目シート付近で4cmほど、3列目シートの足元付近で2cmほど、GLBに対して高くなっている。また、そのままだと着座姿勢が崩れてしまうため、地面を基準にした着座位置も、2列目シートが1cm、3列目シートが2cmほどGLBより高い。

 それらにより、EQBの居住性はどの程度スポイルされているのか? 2列目シートに関してはフロアと着座位置の高低差が変化した結果、足の収まりが若干悪化しているものの、頭上空間はしっかりと確保されているため開放感は十分。大人も快適に移動できる。

 一方、3列目シートは頭上クリアランスが狭くなって圧迫感が増しているため、大人が長時間座るには正直いって不向きである。しかし、そもそもGLBの3列目シートは“補助席のような位置づけ”だったことを考えれば、EV化によるネガはさほど大きくないといえる。

 いずれにせよ、3列目シートがあること自体はライバルに対して大きなアドバンテージではあるが、ミニバンのように実用的な3列目シートではなく、あくまで、短距離移動のための補助的なシートととらえておいた方がいいだろう。

 ちなみに3列目シートの背もたれを倒せば、2列目シート背もたれ上端の高さまでで465リットルという広いラゲッジスペースが出現する。これだけ広ければ、キャンプなどのアウトドアレジャーを楽しむユーザーも満足することだろう。

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