ボルボ「60シリーズ」はなぜ人気? 改良で進化を続ける「V60」「XC60」の魅力とは

V60は車高が低いためにロール感を感じにくい
試乗したもう1台は「ボルボV60アルティメットB4」で2リッター直列4気筒ターボエンジンという点では他のモデルと同じですが、最高出力145kW(197馬力)、最大トルク300Nmとやや抑え気味の数字の理由は、ミラーサイクルだからです。
これに48Vのスタータージェネレーター(10kW、40Nm)が組み合わされたB4パワートレインに7速DCTを介して前輪を駆動します。
48V用のバッテリー(8Ah)にブレーキング時のエネルギーを充電し、加速時にそれを使って補助をすることができます。
ただしPHEVと乗り比べてしまうと、電気だけで走ることはほとんどないので、物足りなさを感じるのも事実です。また7速DCTの機械的な繋がり方によりややスムーズさに欠けるところも感じられ、燃費のために我慢する部分はあります。
その燃費はWLTCモードで15.4km/Lで、60Lタンクなので満タンでのレンジは924kmも走ります。
これはいわゆるMHEV(マイルドハイブリッド車)ですが、家に充電設備がないケースではPHEVほど電気での駆動力は強くないものの、燃料を節約するためには効率の良い方法です。大きなリチウムイオンバッテリーや電気モーターを搭載しない分、イニシャルコストが低いのも魅力です。
V60はワゴンですが、XC系と比べると車高が低く、ドライバーのアイポイントも低いのでロールも感じにくく、安定感があります。
インテリアはボルボが得意とするスカンジナビアンデザインで、自然由来の素材の風合いにより長年付き合っても飽きがこないでしょう。派手さはないですが、清潔感があり誰しも好感が持てそうです。
2023年モデルのすべてのボルボにグーグルが標準装備になったことも嬉しいニュースで、ナビだけでなく幅広い使い方が考えられます。
VOLVO XC60 RECHARGE ULTIMATE T6 AWD PLUG-IN HYBRID

・車両本体価格(消費税込):969万円
・試乗車オプション込合計価格:992万9650円
・全長:4710mm
・全幅:1915mm
・全高:1660mm
・ホイールベース:2865mm
・車両重量:2180kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ+電気モーター
・排気量:1968cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速AT
・最高出力:253ps/5500rpm
・最大トルク:350Nm/2500−5500rpm
・モーター最高出力:32.5kW(前)99.0kW(後)
・モーター最大トルク:165Nm(前)・309Nm(後)
・燃費(WLTC):14.3km/L
・EV走行可能距離:81km
・サスペンション形式:前ダブルウィッシュボーン・後マルチリンク
・タイヤサイズ:255/40R21
VOLVO V60 ULTIMATE B4

・車両本体価格(消費税込):639万円
・試乗車オプション込合計価格:723万1650円
・全長:4780mm
・全幅:1850mm
・全高:1435mm
・ホイールベース:2870mm
・車両重量:1710kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ+電気モーター
・排気量:1968cc
・駆動方式:2WD
・変速機:7速AT
・最高出力:197ps/4750−5250rpm
・最大トルク:300Nm/1500−4500rpm
・モーター最高出力:10kW
・最大トルク:40Nm
・燃費(WLTC):15.4km/L
・サスペンション形式:前ダブルウィッシュボーン・後マルチリンク
・タイヤサイズ:235/45R18
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ

タイヤの選び方が変わるーーデザインによる世界観の表現と性能とを両立したブリヂストン REGNO「GR-XIII B Edition」で“大人のドレスアップ”【PR】