VAGUE(ヴァーグ)

8人乗りのロングボディ 新型ランドローバー「ディフェンダー130」の実力はどう? その卓越したオフロード性能とは?

本格的オフロード性能を持ちながら驚くほど静粛性の高い新型ディフェンダー

 調布飛行場からターボプロップ旅客機のドルニエ228でおよそ45分、意外なほど都内からのアクセスがいい三宅島は、この日、曇りのち大雨という残念な天候だったが、ぬかるんだオフロードは悪路走破性をチェックするにはむしろ好都合ともいえる。私は期待に胸を膨らませて、ディフェンダー130に乗り込んだ。

東京・三宅島のオフロードを走破するランドローバー新型「ディフェンダー」
東京・三宅島のオフロードを走破するランドローバー新型「ディフェンダー」

 走りはじめて最初に感じたのが、車内が驚くほど静かなことだった。

 2019年に発売された2代目ディフェンダーは、内装をもう少し高級に仕上げたらレンジローバーとしても通用するんじゃないかと思うくらい静粛性や乗り心地が優れているが、新たに追加されたディフェンダー130に試乗して、その思いを新たにした。

 前述したとおり、インジニウムの3リッター・ディーゼルは、ストレート6らしい鼓動が控えめに伝わってくるものの、ひと昔のディーゼル・モデルとは比べものにならないくらい騒音レベルは低い。

 しかも、最新のディフェンダーは風切り音やロードノイズも低く抑えられているので、加速時を含めてキャビンはすっと静まりかえったまま。悪路走破性が高いクロカンSUVに乗っていることが信じられないほど、その快適性は優れている。

 動力性能にもまったく不満を覚えなかった。とりわけ、発進が滑らかなうえ、加速をしようとしてスロットルペダルを踏み込んだとき、間髪おかずにトルクが立ち上がってくれる点が嬉しい。これもまた、ひと世代前のディーゼルモデルでは考えられなかったことだろう。
 そして、この日のメインイベントというべきオフロード走行では、ディフェンダーに装備された最新の4WD機構のおかげで、ぬかるんだ火山灰という滑りやすい路面だったにもかかわらず、20度前後の急勾配を苦もなく登ったり下ったりできた。

 なかでも特に印象的だったのが、デフロックの効果的な活用だった。

 こんなことをいうと身も蓋もないが、1)タイヤのオフロード性能、2)ロードクリアランス、3)駆動系のデフロック機構、という条件がしっかりと揃っていれば、たいがいの悪路は走破できてしまうもの。しかし、オフロード志向を強めた現代のSUVに、片輪だけタイヤが空転するのをデフロック機構が搭載されている例はまれ。

 なにしろ、デフをロックすると、内輪差をうまく吸収できなくなるので路面によってはアンダーステアが顕著になることもあれば、最悪の場合にはエンジンが停止してしまう恐れもある。だから効果的に活用するにはそれなりの知識と経験が必要になるのだが、ランドローバー独自のドライビングモード切り替えともいうべきテレイン・レスポンスで「泥・わだち」モードを選べば、様々なセンサーから得た情報を駆使してセンターデフとリアデフを自動的にロックもしくは解除するので、必要なトラクション性能を確保しつつ、違和感のないハンドリングを手に入れることができる。

 しかも、最新のディフェンダーには、ドライバーが路面のタイプを選択しなくても、クルマが自動的にモード設定してくれるテレイン・レスポンス2オートも用意されているので、初心者にとっても安心だろう。

 こうしたオフロードでのパフォーマンスは、基本的にディフェンダー90でもディフェンダー110でも変わらない。

 いっぽう、130の最大の特徴である3列目シートは、リアドアからアクセスするのがやや難儀なものの、実際に乗り込んでしまえば、シートの作りもしっかりしているし、2列目シートの乗員とスペースを分け合えばオトナでも窮屈と感じることはなさそう。その意味で、実用性の高い3列目シートと評価できる。

 最新のクロスオーバーSUVにも匹敵する快適性を備えながら、本格的なクロカンSUVのオフロード性能を簡単に引き出すことができるディフェンダー。しかもデザインはしゃれっ気に溢れているのだから、ときに品不足になるほど世界中で好評を得ていることも不思議ではなかろう。

ランドローバー新型「ディフェンダー」のインテリア
ランドローバー新型「ディフェンダー」のインテリア

Land Rover Defender 130 SE
ランドローバー ディフェンダー130 SE

・車両本体価格(消費税込):1063万円
・全長:5275mm
・全幅:1995mm
・全高:1970mm
・ホイールベース:3020mm
・車両重量:1490kg
・エンジン形式:直列6気筒ディーゼルターボ+モーター
・排気量:2993cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速DCT
・最高出力:300ps/4000rpm
・最大トルク:650Nm/1500−2500rpm
・モーター最高出力:13kW/5000rpm
・モーター最大トルク:42Nm/2000rpm
・燃費(WLTC):9.9km/L

Gallery 【画像】ランドローバー新型「ディフェンダー」のオフロード性能を写真でチェック(31枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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