トヨタ新型「アルファード」に向く人、新型「ヴェルファイア」に向く人の特徴とは? デザインよりも走りの違いが「選びの分かれ目」
販売不振だったヴェルファイアが新型でも存続できた理由とは
8年ぶりのフルモデルチェンジにより、トヨタの4代目「アルファード」と3代目「ヴェルファイア」が誕生しました。
これまで2台はデザインのみで差別化が図られていましたが、新型では個々の個性がより明確になっているのが特徴です。では、新型アルファードと新型ヴェルファイアはそれぞれどんな人に向いているのでしょうか?

今回のフルモデルチェンジで驚かされたのは、新型にもヴェルファイアが存続したことでした。
現在、トヨタの販売店はかつてのチャンネル制を止め、どの店舗に行ってもすべてのトヨタ車を買うことができます。そのためトヨタは近年、兄弟車をどんどん廃止してきたのですが、今回はアルファードに1本化するのではなく、ヴェルファイアもしっかり用意してきました。
実は開発陣いわく、新型の開発当初は「ヴェルファイアを廃止してアルファードだけとする方向で話が進んでいた」といいます。しかし、結果的にはヴェルファイアも新型へと生まれ変わりました。
ヴェルファイアを残すに当たってトヨタが考えたのは、「アルファードとヴェルファイアの差別化を先代モデル以上に明確化する」という策でした。
先代までのアルファードとヴェルファイアの違いは外装の仕立て程度で、グレード構成や価格は基本的に同じでした。しかし新型は差別化を明確にし、グレード構成も価格も異なる展開としています。
では、新型アルファードと新型ヴェルファイアは、それぞれどんな人に向いているのでしょうか?
結論からいえば、「走りを楽しみたい人はヴェルファイア、快適性を重視する人はアルファード」となります。ここからはその理由について説明しましょう。
まずは2台の違いについて。ポイントとなるのは、2台はスタイルの違いのみならずパワートレインや走りの味つけまで異なっているということです。
スタイルに関しては、フロントのグリルとバンパー、リアのコンビネーションランプとバンパーなどが異なります。ただ見た目に関しては、お好み次第といった違いでしかありません。
●アクセルペダルを踏み込むのが心地いいヴェルファイア
一方、2台の大きな違いはパワートレインにあります。2.5リッター4気筒自然吸気エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドこそ両車共通ですが、ハイブリッドではない純粋なガソリンエンジン車は明確に差別化されています。
新型アルファードのそれが、2.5リッター4気筒の自然吸気エンジンなのに対し、新型ヴェルファイアは2.4リッターの4気筒ターボエンジンを搭載しています。
端的にいえば、このターボエンジンは先代モデルまで設定されていたV6ガソリンエンジンの後継となるポジションで、上位かつパワーに余裕のあるユニットとなっています。
スペックを見ると、新型アルファードの2.5リッター自然吸気エンジンは最高出力182ps、最大トルク235Nmであるのに対して、新型ヴェルファイアの2.4リッターターボは279ps、430Nmと圧倒的な差が存在します。
日常領域では2.5リッター自然吸気でも必要にして十分ですが、アクセルペダルを踏み込んだ際のゆとりは全く異なります。
しかし、それ以上に差を感じるのはドライバビリティの違いです。新型ヴェルファイアの2.4リッターターボは、トランスミッションにCVTではなくATを組み合わせています。そのため、アクセル操作に対するダイレクト感が強く、また、エンジンも高回転域まで軽快に回ってパワーが盛り上がるため、ドライブしていて高揚感を得られます。
つまり、新型ヴェルファイアはアクセルペダルを踏むのが心地いい味つけになっており、ドライビングが楽しいのです。
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