約2億円で往年のスーパーカー ランボルギーニ「ディアブロ」が最新モデルへと蘇る! 話題のレストモッド計画の全容とは?
「ディアブロ」を現代のクルマへとアップデート
エキセントリカ・カーズという企業が、ランボルギーニ「ディアブロ」の前期モデルをベースにしたレストモッドを19台限定で発売予定だといいます。

レストモッドとは“レスレーション(レストア=復元)”と“モディフィケーション(モディファイ=改造)”を合わせた用語で、古いクルマをきれいに仕上げ、現代のクルマと比べても遜色ない性能を与えるチューニング技法のひとつです。
昨今、そんなレストモッドの勢いが止まりません。15年ほど前は世界各地で新しいスーパーカー・メーカーが続々と誕生していましたが、最近はレストモッドがブームのようです。
ポルシェ「911」や「928」、ランチア「デルタ インテグラーレ」、さらには旧車の電気自動車化など、レストモッドはその範囲が広く、クルマ好きをときめかせています。
今回、ディアブロのレストモッド計画を明らかにしたエキセントリカ・カーズはイタリアの企業。計画を発表して投資家を募って……という、ありがちなパターンかなぁとうがった見方をしていたのですが、どうやら様子が違いました。
エキセントリカ・カーズを率いるのは、1965年創業の家具や台所のメーカー、コロンビーニ・グループの2代目経営者であるエマヌエル・コロンビーニ氏。ランボルギーニのワンメイクレースであるスーパートロフェオにも参戦している、根っからのランボルギーニファンです。
今回のレストモッドは、どうやらランボルギーニ生誕60周年を記念したランボルギーニファンによるオマージュのようです。
●ほぼすべてのボディパネルを軽量素材へと変更
車両デザインを手がけたのは、ボッロメオ&デシルバデザイン事務所。彼らは、2022年にフランスのナルドン・オートモーティブが発表したポルシェ「928」のレストモッドを手がけたデザイン事務所です。
エキセントリカのディアブロは、サーキット走行に特化した「ディアブロGTR」からインスピレーションを得ているそうです。ほぼすべてのボディパネルが、よりなめらかに、より機能的に、より軽くなるように変更されています。
例えば、オリジナルでは単なる装飾であったフロントグリルは、車体上の空気の流れを改善するのに役立てているのだといいます。
ディアブロのアップデートを手助けするのは、軽量化と剛性アップを両立させるカーボンファイバーや3Dプリントされたチタンなど。フロントとリアのライトも進化し、ヘッドライトは“ポップダウン”ライトと呼ばれる、オンにするとヘッドライトカバーが下に開く仕様となっています。
気になるパワーユニットは、オリジナルの5.7リッターV12エンジンに新しいバルブとカムシャフトが組み込まれています。これにより最高出力は542ps(404kW)、最大トルクは600Nmを発生。カプリスト製のアルミ合金製テールパイプがエンジンサウンドをより一層引き立てます。
エキセントリカによると、2.9kg/psというパワーウェイトレシオのおかげで、ディアブロはわずか3.5秒で時速62マイル(100km/h)をマークし、最高速度は208マイル/h(335km/h)に達するのだとか。
ブレンボ製6ピストンブレーキキャリパー、スリット入りローター、ピレリ「PゼロトロフェオR」タイヤのおかげで、62マイル/h(100km/h)からわずか112フィート(34m)で停止するまで減速できるのだそうです。これはオリジナルより20%向上した数値であり、横方向のグリップは1.2Gに達するそうです。
塗装、内装、生地、素材は多彩なバリエーションが用意されているため、同じディアブロはふたつとないといいます。製作期間は16〜18か月で、価格は120万ユーロ(約1億9036万円)。ちなみにこの価格にが、ベース車の金額は含まれていません。
2023年7月、ミラノで発表された最初のエキセントリカ・ディアブロのテスト車両は、同7月末にイギリスのグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて公開されました。その後はモントレー・カー・ウィークに向かうといいます。
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