自宅でおいしいコーヒーを淹れたいなら知っておきたい! 楽しみ方を左右する“豆”と“粉”の選び方とは?
●とにかく手間を減らしたい人は「粉」、こだわりが強い人は「豆」がオススメ
朝はかならずコーヒーを飲んでから一日をスタートさせる、という人も少なくないのでは。コーヒーには、「カフェイン」が含まれているので、眠気覚ましやリラックス効果があるといわれています。
市販で販売されているペットボトルや缶のコーヒーは、手軽に飲めることがメリットですが、こだわりのある人のなかには、家でコーヒーメーカー等を利用して豆から淹れる人もいます。
コーヒー専門店でコーヒー豆を購入しようとすると、「豆にしますか、それとも挽いて粉にしますか」と聞かれます。どのような違いがあるのか分からず「なんとなく挽いてもらっている」人は多いかもしれません。
では、コーヒーの豆と粉には、それぞれどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
全日本コーヒー協会の担当者は、次のように話します。
「まず粉に挽いてもらうメリットは、豆を挽く手間と時間を短縮できることです。豆で購入した場合は、基本的に『ミル』を使って挽かなければならないので時間がかかります。そのため、朝の時間に余裕がないサラリーマンには、粉がオススメです。
一方、豆のメリットは粉に比べて、香りが良く長持ちすることです。一般的に粉に挽くと、劣化が早くなるので長期保存には向きません。
手間がかかることがデメリットですが、コーヒーへの愛着が強く、こだわりのある人が好むイメージです。
また、ほかの銘柄とブレンドする際にも、豆を使用するのが多いイメージです。たとえば、◯◯産と◯◯産の銘柄をブレンドして、オリジナルのコーヒーをつくりたい人には、粉よりもオススメです」

前述の「ミル」とは、焙煎したコーヒー豆を粉にするための道具です。コーヒー豆は、粉状にすることで香りや風味が出てくるので、基本的にはミルを使用して挽く必要があります。
その際、粉の大きさにムラができてしまうと、味にも影響を及ぼすので、ビギナーは練習するか専門店で挽いてもらうのが良いでしょう。
最近では、高性能なミルを内蔵したコーヒーメーカーが販売されているので、自分で挽くのが苦手な人や手間を省きたい人にオススメです。
また、開封後に豆のまま保存しておく場合は約1カ月、粉の場合は約1週間が賞味期限といわれています。粉に挽くことにより、酸素に触れる面積が多くなり、劣化を早める原因となります。
さらに、直射日光が当たる、もしくは高温多湿の場所は賞味期限を早める危険性があるので避けるべきです。
冷蔵庫内で保管や保存は、他の食品のニオイが移ってしまう可能性があるので、未開封であっても密封容器にいれて保存しておくのが良いそうです。
このように、コーヒーの豆と粉にはそれぞれ一長一短があるので、一概にどちらが良いとはいえないことが分かりました。個々のライフスタイルやコーヒーの楽しみ方によっても変わってくるので、自身にあったものを選ぶのが良いでしょう。
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コーヒーは豆から粉に挽いた瞬間が一番香りが出て味わい深いといわれています。そのため、粉に挽いて購入する場合は、なるべく早く消費したほうが風味をより感じることができます。
自身の消費量に見合わない量の豆や粉を購入してしまうと、飲みきる前に賞味期限が切れてしまうことも考えられるので、購入する際は適量を選択するようにしましょう。