古代から人々を癒してきたロマンあふれる名湯へ! 1300年以上の歴史を受け継ぎ 今もなお愛され続ける「日本最古級の温泉地」3選
神話の時代から人々に親しまれてきた日本を代表する3つの名湯
日本の温泉文化の歴史は古く、奈良時代の地誌や平安時代の文学、さらには日本神話にまでその名を刻む由緒ある名湯が各地に点在しています。
今回は、長い歴史を有し、約1300年前の古典資料においてその存在が公に記されている歴史的な温泉地を3か所取り上げます。
●島根県「玉造温泉」
まず1か所目は、島根県松江市に位置する「玉造温泉」です。
玉造温泉は奈良時代に開湯したとされ、日本最古の歴史を持つ温泉のひとつに数えられています。

西暦733年に編纂された『出雲国風土記』には、「一度入ると容姿が端麗になり、再び入れば万病が治る」と記されており、当時から高い効能を持つ神の湯として広く知られていました。
泉質は硫酸塩泉で弱アルカリ性を示し、現代の製薬会社による泉質調査でも、肌の基礎水分量を165%向上させるという結果が出ています。
温泉名の「玉造」は、三種の神器のひとつである八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)が、櫛明玉命(くしみかたまのみこと)によってこの地で造られたことに由来すると伝えられています。
また、宍道湖に注ぐ玉湯川に沿って広がる温泉街には、格式高い純和風旅館や飲食店、特産品であるめのう細工の店舗などが立ち並んでいます。
散策の途中で利用できる3か所の足湯スポットのほか、「恋来井戸」や「恋叶い橋」といったスポットも設けられています。
●愛媛県「道後温泉」
続いて2か所目は、愛媛県松山市に位置する「道後温泉」です。
道後温泉は約3000年の歴史を持つとされ、足を痛めた白鷺が岩間から噴出する温泉に浸かって傷を癒やしたという伝説が残っています。

『伊予国風土記』逸文には、大国主命(おおくにぬしのみこと)が重病にかかった少彦名命(すくなひこなのみこと)を温泉で温めたところ、たちまち元気になって石の上で踊ったという「玉の石」の説話も伝えられています。
飛鳥時代には聖徳太子が来浴したという伝承があり、その他にも皇室の方々の来訪記録が数多く残されています。
道後温泉の泉質はアルカリ性単純泉で、きめ細やかな日本人の肌になじむなめらかなお湯が特徴とされています。
18本の源泉から汲み上げられる20度から55度の温泉をブレンドすることで、加温や加水を行わない源泉かけ流しを実現しています。
また、温泉街のシンボルである「道後温泉本館」は、公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定された木造建築で、屋上の「振鷺閣」からは1日3回、時刻を告げる刻太鼓が鳴り響きます。
さらに、地元の人々に愛される「道後温泉 椿の湯」や、伝統工芸と現代アートを取り入れた「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」といった外湯も点在しています。
本館の南側にある小高い冠山には「空の散歩道」と呼ばれる展望遊歩道があり、温泉街の風景を一望することが可能です。
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