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700馬力オーバーのV8搭載! 北米トヨタが世界初公開「FJブルーザー」は“ランクル”ベースのド迫力カスタム 最高速は265km/h超え

“ランクル”の北米市場への復活を機に製作されたカスタムカー

 アメリカ最大のカスタムカーのイベント「SEMAショー2023」に、北米トヨタがド迫力の“ランクル”を出展しました。「ランドクルーザー」のルーツに敬意を表して開発された「FJブルーザー」とは、どのようなモデルなのでしょう?

北米トヨタが世界初公開したカスタムカー「FJブルーザー」
北米トヨタが世界初公開したカスタムカー「FJブルーザー」

 北米トヨタは、2023年10月31日~11月3日にかけてアメリカ・ネバダ州のラスベガスで開催中のSEMAショー2023に多数のカスタムモデルを出展。「ランドクルーザー」が2024年に北米市場へと復活することを受け、トヨタブースはさながら“ランクル祭”の様相を呈していました。

 19台以上もの“ランクル”ベースのカスタムカーが並ぶ中で異彩を放つのが、ここに紹介する「FJブルーザー」。ブルーザーとは乱暴者や荒くれ者、野獣といった意味を持つ言葉で、ランドクルーザーのルーツともいうべき1966年式“FJ45”型のピックアップトラックをベースに、激しい岩場を走破することを想定したロッククローラーに仕立てられています。

 搭載されるエンジンは、NASCARシリーズの参戦マシンに搭載される排気量358立方インチ(約5866cc)のV型8気筒をさらに改良したもの。最高出力は725hpを発生します。

 組み合わされるトランスミッションはレース用の3速ATで、特製のエグゾーストシステムにより威圧的な排気音を響かせます。

 ディファレンシャルやトランスファーなどの駆動系はロッククローラーならではの仕立てで、低速ギア側は7000rpmまでエンジンを回しながら12マイル/h(約19km/h)という極低速走行を実現する一方、トップギア側は同じ7000rpmで165マイル/h(約265km/h)をマークします。

●シート表皮はFJオリジナルの格子模様に張り替え

「FJブルーザー」のエクステリアは、個性的なFJ“ランクル”のボディラインをキープしながら、ロッククローラーらしい機能的なルックスへと改造されています。

 スペース的に制約のあるFJのシャシーに最新技術による卓越した悪路走破性を融合するのは困難を伴ったようですが、開発チームはフルチューブシャシーとロールケージを製作し、それをより高剛性のカスタムフレームに組み合わせるという手法を採っています。

 サスペンションは、Fox製のショックアブソーバーとアイバッハ製のコイルスプリングを備えたフルトレーリングアーム式で、タイヤには直径42インチのBFグッドリッチ製を装着。フルバンプ時には、タイヤ上面がフロントガラスの半分の高さまで到達ほどのストローク量を確保しています。

 インテリアでは、シート表皮をFJオリジナルの格子模様に張り替えたMOMO製のバケットシートが目を惹きます。そのほか、ステアリングはビンテージタイプのものに変更されています。

* * *

 1966年式という古い“FJ45”型「ランドクルーザー」のピックアップトラックを、世界で最も厳しい地形を征服できるだけのロッククローラーに仕立てた「FJブルーザー」。まさに「ランドクルーザー」の北米復活を記念するにふさわしいカスタムカーといえそうです。

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